ハワイ・マガジンに、旅先でスーパーや昔ながらの雑貨店を回る「グローサリーストア・トラベル」の記事が出ていました。挙がっていたのはハワイの6軒で、オアフの店はフードランドだけ。残りはマウイ、ハワイ島、カウアイの店です。スーパーを観光として回る、と聞いて、私たちはちょっと笑ってしまいました。ワイキキにいるあいだ、ほぼ毎日やっていることだったからです。6軒の顔ぶれと、我が家が近所で済ませているスーパー巡りの中身を並べてみます。
ニュースのあらまし
記事を書いたのは Grace Maeda さん。子どものころ、マウイの古い雑貨店に寄り道するのが好きだった、という思い出から話が始まります。記事によると、アメリカの旅行誌コンデナスト・トラベラーが2026年の旅のはやりのひとつにこのスーパー巡りを挙げていて、TikTok にはスーパー巡りに関する投稿が5,000万件を超えているそうです。
記事の中には、スーパーはその土地の暮らしの縮図で、そこでの毎日がどんなものかをのぞかせてくれる、といった内容の一文がありました。これは本当にそうだなぁと思います。観光地を回るより、地元の人が夕方に何をかごに入れているかを見るほうが、その土地のことが分かる気がするんですよね。
Grocery Store Tourism Is a Hot Travel Trend
Growing up, some of my favorite pit stops were at Maui’s old general stores. Like many locals in Hawaiʻi, I have fond memories of stopping From specialty snacks to neighborhood staples, Hawaiʻi’s grocery stores offer tastes of everyday life.
ハワイ・マガジンが挙げた6軒
記事に出ていた6軒を並べると、こんな感じです(店の場所・始まった年・紹介されていた品は、いずれも元記事によります)。
| 店 | 島・場所 | 始まり | 元記事で紹介されていたもの |
|---|---|---|---|
| フードランド(Foodland) | オアフほか複数の島 | 1948年・ホノルル | ポケボウル、お弁当、ケトルチップス、かきもち、ジャム、シロップ |
| KTA スーパーストアーズ(KTA Super Stores) | ハワイ島(8店) | 1916年・ヒロ | 地元の作り手50以上の品を集めた自社ブランド(パン、クッキー、コーヒー、ポイなど200品以上) |
| オロワル・ジェネラルストア(Olowalu General Store) | マウイ島の西側 | 1932年 | 赤いホットドッグ、スパムむすび、ゆでピーナッツ、バターもち、日焼け止め、シュノーケル |
| プカラニ・スーパーレット(Pukalani Superette) | マウイ島のアップカントリー | 1955年に今の場所へ | お弁当、チャウファン(焼きそばに近い麺料理)、チリチキン、S&Jベーカリーのパイ、ロゼラニのアイスクリーム |
| ハセガワ・ジェネラルストア(Hasegawa General Store) | マウイ島のハナ | 1910年 | 食料品、ワインとお酒、道具、帽子、ポストカード、Tシャツ |
| スエオカ・マーケット(Sueoka Market) | カウアイ島のコロア | 1918年 | 青果、カウアイ・クッキー、隣のスナックショップのプレートランチ |
こうして並べると、1910年代から続いている店が3軒もあります。ハセガワが1910年、KTA が1916年、スエオカが1918年。100年を超えて、同じ町で食べ物を売り続けているわけですね。
雑貨店の棚に、食料品と一緒に道具や帽子やTシャツまで並んでいる、というのも面白いところです。町に1軒しかない店が、何でも置いておくしかなかった時代の名残なのかな、と想像しています。
オアフから入ったのはフードランドだけ
1948年にホノルルで始まった店
オアフの店として挙がっていたのは、フードランドだけでした。元記事によると、最初のフードランドがホノルルに開いたのは1948年。今はオアフ、マウイ、カウアイ、ハワイ島にお店があります。
ハワイ・マガジンによると、フードランドではポケボウルやお弁当のほか、ケトルチップス、かきもち、ジャム、シロップといったお菓子や瓶ものが並んでいるそうです(英語の記事を日本語でまとめたものです)。
かきもちは、日本でいう醤油味のおかきに近いお菓子で、ハワイではスーパーの定番の棚に並んでいることが多い印象です。フードランドの公式サイトにも「Hawaii’s Home For Poke(ハワイのポケの本拠地)」という見出しがあって、お店としてもポケを看板にしているのが分かります。
私たちにとっては「同じ会社の近所の店」
アラモアナセンターの奥にあるフードランド・ファームズ アラモアナの話を書いたときにも触れたのですが、我が家がふだん買い出しに行くワイキキマーケットは、フードランドと同じ会社が運営しているお店です。なのでフードランドがスーパー巡りの行き先に選ばれたと聞くと、身内が褒められたような、ちょっとくすぐったい気持ちになります。
私たちのスーパー巡りは、クヒオ通りのワイキキマーケットで
買い出しは、それ自体が楽しみ
ワイキキマーケットが入っているのは、クヒオ通りのリリア・ワイキキという建物です。滞在先から歩いて15分ほど。遠いとは思いません。むしろ、ビールや食材を選んで歩いて帰ってくる時間は、夫婦にとってはちょっとした娯楽で、ついでにいい運動にもなっています。
出かける前には、毎回ちょっとした相談があります。まず冷蔵庫の中と、作り置きの残りを二人で数え上げる。奥さんが「これとこれが残ってるから、今日はこうしようか」と組み合わせを出して、夫が「なるほどねぇ」と感心する。献立の方向が決まってから、ようやく歩き出します。
棚を見る基準は「今日の晩酌に合うか」
店に着いてからも、棚の見方はだいたい決まっています。基準はひとつで、今日の晩酌に合うかどうか。
- ポケは量り売りのカウンターで、その日の気分の味を少しずつ
- 野菜はケールやブロッコリースプラウト。ランチドレッシングをかけてバリバリ食べます
- 白ワインは10ドル前後のニュージーランドのソーヴィニヨンブラン
- 見たことのないIPAがあれば、とりあえず1本かごに入れる
逆に、甘いお菓子やジャムの棚は、きれいだなぁと眺めて通り過ぎることが多いです。晩酌のおつまみにならないものは、どうしてもかごに入りません。ハワイ・マガジンに出ていたケトルチップスやかきもちは、塩気のあるほうなので、ビールの横に置く姿が想像しやすいですね。
温かい惣菜を買う日は、先に部屋で「飲める状態」を全部整えてから、最後に買いに行きます。温かいものは温かいうちに食べたいので、ここだけは順番を崩しません。
値札を眺めるのも、スーパー巡りのうち
スーパーを回っていると、どうしても値札に目が行きます。ハワイの食料品の値段はずっと上がり続けていて、同じ品の値段が前と変わっているのを見つけると、つい二人で言い合ってしまいます。値上がりそのものは困るのですが、前と何が変わったかを探すのは、嫌いではありません。
近所で済ませる、私たちなりの回り方
レンタカーを借りない私たちの場合、買ったものはすべて自分の手で持って帰ることになります。なので、スーパー巡りの行き先も、自然と近いところに寄っていきます。
| 買うもの | 行く先 | 理由 |
|---|---|---|
| ビール・ワイン | 近所のロングスドラッグス | 歩いて1〜2分。重いものほど近くで買う |
| ポケ・野菜・惣菜 | ワイキキマーケット | 歩いて15分。選べる品が多い |
| 晩酌のつまみを少し | ABCストア | 飲み始める直前に寄れる |
ドン・キホーテのカヘカ店のように、安くて品ぞろえがいいと分かっている店もあるのですが、私たちにはちょっと遠くて、なかなか足が向きません。スーパーの中身より、持って帰る道のりの長さで行き先が決まってしまうんですよね。
大きめの買い出しをした日のあとは、数日ほとんど外に出ず、買ってきたものを部屋で少しずつ片付けていく流れになりがちです。スーパー巡りの日と、部屋にこもる日が交互に来る。これが我が家の滞在のリズムになっています。
離島の古い雑貨店は、眺めて楽しむ
島を渡ってまでは行かないけれど
残りの5軒は、マウイ、ハワイ島、カウアイの店です。ハナのハセガワ・ジェネラルストアのように、行くだけで一日がかりになりそうな場所もあります。レンタカーを借りない私たちには、島を渡ったうえで雑貨店を回るのは少し遠い話です。
ハワイ島には、昔よく通っていた時期がありました。なので記事にヒロの名前が出てくると、ちょっと懐かしくなります。わざわざ飛んで行くことは今はないのですが、KTA の自社ブランドの品の中に晩酌に合いそうなものがあって、それがワイキキで手に入ることがあれば、部屋で試してみたいなぁとは思います。
オロワル・ジェネラルストアのゆでピーナッツは、名前を見ただけでビールが欲しくなりました。赤いホットドッグと一緒に並んでいる店先の感じは、写真で見るだけでも楽しそうです。
スエオカ・マーケットとABCストアのつながり
6軒の中でいちばん「へぇ」と思ったのは、カウアイのスエオカ・マーケットの話です。元記事によると、スエオカ家が3代にわたって営んできたこの店は、その後コササ家の手に渡っていて、コササ家の会社がABCストアなのだそうです。
ABCストアは、私たちにとっては毎日通う店ではないけれど、晩酌のつまみを少し買いに寄る、ワイキキのあちこちにあるお店です。その会社が、カウアイで100年以上続く町のスーパーともつながっていた。ワイキキの街角でいつも見ているお店の名前が、離島の古い店の話に出てくると、見る目が少し変わります。
まとめ
スーパーや雑貨店を旅の行き先として回る話は、私たちにはとても身近な話でした。ハワイ・マガジンが挙げた6軒のうち、オアフの店はフードランドだけ。マウイ、ハワイ島、カウアイには、100年を超えて続く店がいくつもあります。レンタカーで島を回る方なら、こうした店に寄り道するのは楽しいと思います。
私たちはというと、今日もクヒオ通りのワイキキマーケットまで歩いて、ポケと白ワインを買って帰ることになりそうです。行き先は毎回同じでも、棚の並びや値札が前と少し違っているのを見つけるのが、我が家のスーパー巡りの楽しみ方です。
なお、6軒の店の場所・始まった年・紹介されていた品は、ハワイ・マガジンの2026年9月24日の記事によるものです。営業時間や扱っている品は変わることがあるので、寄り道する前にお店の案内で確かめてもらえると確実です。











