ハワイの空を電動の小型旅客機が飛んだ ― 飛行機好きの我が家が「乗れるのはまだ先」な電動機の話を面白く眺めた
飛行機やマイルの話を毎日のように眺めている我が家にとって、つい身を乗り出してしまうニュースが入ってきました。ハワイの空で、電動の小型旅客機が試験飛行を始めたというのです。電気で飛ぶ旅客機が、よりによってハワイの島々の上を飛んでいる。これは時代の節目だなぁ、と面白く読みました。
ニュースのあらまし
An Electric Passenger Plane Is Flying In Hawaii. You Can't Ride It Yet.
Hawaii travelers cannot book a seat anytime soon. Here is what is real, what is still unproven, and why passenger service remains years away.
試験飛行を始めたのは、Beta Technologies社の「Beta Alia CX300」という電動の小型機です。要点をまとめると、こんな話でした。
- 機体は5人乗りの小型機で、想定しているのは島と島を結ぶ島間(とうかん)路線
- 主要なパートナーは、ハワイの離島路線でおなじみのMokulele Airlines(モクレレ航空)
- ハワイアン航空も学びの目的で関わっているものの、「今の機体サイズは自社の路線には合わない」とも指摘している
- いまは6〜8週間ほどの試験飛行(デモ飛行)の段階で、まだ乗客を乗せて運ぶ段階ではない
- FAA(米連邦航空局)の認証は2027年の初めが見込みで、その後もまずは貨物の運航が優先される
- 旅客を乗せての就航は「数か月ではなく、数年単位」での見通し
つまり、「電気で飛ぶ旅客機がハワイの空を飛んだ」という事実は大きいけれど、私たちが実際に乗れるようになるまでには、まだ相当な時間がかかる、という落ち着いた中身です。
そもそも電動の飛行機って、どんなもの
ふだん飛行機に乗らない方からすると、「電動の飛行機」と言われてもイメージが湧きにくいかもしれません。ごく簡単に言うと、ジェット燃料を燃やすかわりに電気のモーターでプロペラを回して飛ぶ飛行機のことです。
特徴としては、音が静かで、飛んでいるあいだの排ガスが出ないこと。そのかわり、いまの技術では一度にたくさんの人を遠くまで運ぶのは難しく、少人数で短い距離を飛ぶのに向いています。今回の機体が「5人乗りで島間」というのも、まさにその得意分野に合わせた使い方なんですね。ハワイアン航空が「うちの路線には今の大きさは合わない」と言っているのも、裏を返せば「電動の小型機は、大きな旅客機とは違う土俵で活きる」ということなのだと思います。
我が家が乗る日は、まだ少し先
正直に言うと、この電動機が就航しても、すぐに我が家が乗ることはなさそうです。
理由は単純で、私たちのハワイ滞在は基本的にオアフ島で完結するから。1回の滞在を長めにとって、ワイキキ周辺をのんびり歩いて過ごすのが我が家のスタイルなので、わざわざ別の島へ飛行機で渡ることが普段あまりありません。島間路線そのものに、ふだんから縁が薄いのです。
それでも、このニュースに心が動いたのは本当です。もし将来、静かでクリーンな小さな飛行機が、気軽に島と島を結んでくれるようになったら。「今回はちょっと隣の島まで足を延ばしてみようか」と、出不精の我が家でも思える日が来るかもしれません。乗り物が変わると、行き先の選択肢まで少し変わる。そういう想像をさせてくれるニュースは、眺めているだけで楽しいものです。
ハワイの空と地上で、静かに進む電動化
こうして見ると、ハワイでは空でも地上でも、じわじわと電動化が進んでいるんだなぁと感じます。少し前には、マウイのカパルア空港にEVの急速充電器ができた話を、「運転しない私たちにも、ハワイで広がる充電環境は面白い」と眺めました。今回の電動機は、その流れが空にも届いてきた、という感じがします。
航空業界全体で見ても、ANAが個人客もCO2削減に参加できるSAFプログラムを始めた話のように、飛行機をできるだけ環境にやさしくしていこうという動きはあちこちで出ています。アプローチはいろいろですが、向かっている方向は似ているのかもしれません。自分たちがすぐ乗るかどうかは別として、こうした変化を外から眺めているのは、なかなか面白いものです。
まず貨物から、というのが良いなぁ
今回のニュースで個人的に好きだったのは、「いきなり旅客ではなく、まずは貨物から」という進め方です。新しい乗り物だからこそ、焦らず段階を踏んで、安全を確かめながら少しずつ広げていく。地に足のついた進み方だなぁ、と落ち着いて受け止めました。
次に私たちがハワイに行く頃には、まだ空の景色は今とそう変わらないでしょう。でも、その先のどこかで、島と島のあいだを静かに飛ぶ小さな電動機が当たり前になっているかもしれません。そんな未来を頭の片隅に置きつつ、我が家は今回も、いつものANA直行でのんびりオアフに向かおうと思います。
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