ANAが個人客もCO2削減に参加できるSAFプログラムを開始 ― ハワイに通う私たちが、上乗せの環境価値購入を正直に考えてみた


私たちが飛行機で頼りにしているANAが、個人のお客向けに、搭乗する便のCO2排出量に応じて「SAF(持続可能な航空燃料)の環境価値」を購入できる新しいプログラムを始めると発表しました。国内の航空会社では初めての取り組みだそうです。私たちはハワイにもメキシコにもANAで通っている夫婦なので、自分たちが乗る飛行機にまつわる新しい話となると、つい気になって読んでしまいました。

ニュースのあらまし

ANA、個人客にもCO2排出削減プログラム 購入額でSAF拡大支援

ANA、個人客にもCO2排出削減プログラム 購入額でSAF拡大支援

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Aviation Wire

記事の内容を整理すると、こんなところでした。

  • ANAが2026年6月18日、既存の取り組み「SAF Flight Initiative」の個人客向け版として、搭乗便のCO2排出量に応じてSAFの環境価値を購入できる「パーソナル・プログラム」を発表。国内航空会社では初の取り組み
  • 旅客が搭乗時に、自分の便のCO2排出量に応じた環境価値を購入する仕組み。支払ったお金はSAFの利用拡大に使われる
  • 決済が終わると「購入証明書」が発行され、削減した量が明記される
  • 価格は選んだ路線・搭乗クラス・購入する割合によって変わる(具体的な金額は記事には書かれていませんでした)

要するに「飛行機に乗ることで出てしまうCO2を、お金を出してSAFで埋め合わせできるようにしますよ」という、参加したい人が参加できる任意の仕組み、ということですね。

そもそもSAFって、なんだっけ

ニュースを読む前提として、SAFを少しだけ噛み砕いておきます。SAFは「Sustainable Aviation Fuel」の略で、日本語では持続可能な航空燃料と訳されます。使い終わった食用油や植物由来の原料などからつくる燃料で、ふつうのジェット燃料に比べてCO2の排出を抑えられるとされています。

ただ、いいことばかりではなくて、SAFは従来の燃料よりもお値段が高いのが悩みどころ。だから航空会社が自分たちだけで全部背負うのは大変で、「環境に協力したい乗客にも、環境価値を買うという形で少しずつ参加してもらおう」という発想が出てくるわけです。今回のANAのプログラムも、その流れの中にあるものだと受け取りました。

マイルで取っても、燃油は現金で別払いしている身として

ここからは私たちの正直な気持ちです。

私たちはハワイ便を、フライングホヌ(ANAのA380型機)のプレミアムエコノミーの特典航空券で取るのが定番です。マイルでお得に飛ばせているわけですが、特典航空券だからといってタダで飛んでいるわけではありません。ANAの国際線特典航空券は、必要なマイルとは別に燃油サーチャージと税金を現金で別払いします。つまりハワイに行くたびに、現金の出費は普通に発生しています。

そこにきて今回のSAFの環境価値購入は、さらに任意で上乗せして払う、という性格のものです。マイルで取って、燃油を現金で払って、その上にもう一つ、となると、お得を拾うのが大好きな私たちとしては、正直「うーん」と考え込んでしまうのが本音です。立派な取り組みだと頭では分かっていても、財布のことを考える癖がしみついた夫婦なので、毎回のフライトで進んで上乗せするかというと、たぶんそこまではいかないだろうなぁ、と。

しかも、私たちが乗るのは日本とハワイを結ぶ長い長い国際線です。距離が長いぶんCO2の排出も大きくなるはずで、もしハワイ便が対象になるなら、環境価値もそれなりのお値段になりそうだな、という想像も働きます(対象路線まではニュースに書かれていなかったので、ここは私たちの推測です)。

それでも「選べること」には意味があると思う

とはいえ、このプログラムを冷たく見ているわけではまったくありません。

私たちは進んで上乗せはしないかもしれないけれど、「環境のためにきちんと負担したい」と考える人が、自分の意思でそれを選べる窓口があるのは、とても良いことだと思います。証明書という形で削減量が見えるのも、払う側にとっては気持ちのいい仕組みでしょう。飛行機に乗るのが好きな私たちのような人間にとって、空の旅とCO2の話は、本当はずっと向き合わないといけないテーマでもあります。

それに、私たちだって「絶対に一円も出さない」と決めているわけではありません。たとえば節目の旅行のときや、なんだか気持ちに余裕のある年に、「今回はちょっと参加してみようか」と夫婦で話す、くらいのことはあるかもしれない。お得は大好きですが、それとは別に、たまには気持ちでお金を使う日があってもいいよね、という感覚も、ちゃんと持っているつもりです。

毎回は難しくても、気持ちは持っておきたい

そんなわけで、ANAのSAFプログラムは、私たちの旅のやり方をすぐに変えるニュースではありませんでした。これからもハワイは特典航空券で取りますし、燃油サーチャージとにらめっこする日々も変わらないと思います。

それでも、自分たちが乗る飛行機の会社が、こういう選択肢を一つ用意してくれたこと自体は、素直にいいなぁと思える話でした。毎回は難しくても、「飛ぶことには負荷がかかっている」という気持ちだけは、頭の片隅に置いておきたい。次にハワイの特典航空券を取るときに、ふと今日のニュースを思い出して、夫婦でちょっと相談するくらいのことは、してみてもいいのかもしれません。

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