現地時間8月13日の朝、ハワイの東の海上で熱帯低気圧「ララ」が発生して、ハワイ島にハリケーンウォッチが出ました。48時間以内にハリケーンなみの状態になるかもしれない、という予告です。進路や勢力の予報はこれから何度も書き換わるはずなので、私たちが見ているのは「誰が、いつ、何をしたか」のほうです。ホノルル市も、電力会社も、島と島をつなぐ貨物船の会社も、もう動き始めています。ここでは13日時点で決まっていることだけを並べて、そのうえで滞在中に先に済ませておけることを書きました。
ニュースのあらまし
ララが名前を与えられたのは、現地時間13日(木)の午前5時ごろ。同じ日の午前8時の時点で、ハワイ島ヒロの東南東およそ680マイル(1,100kmほど)、ホノルルの東南東およそ890マイルの海上を、西北西へ時速10マイルで進んでいます。最大風速は時速40マイル(64kmほど)で、突風はもう少し強く吹いているそうです。
これを受けて、ハワイ島にハリケーンウォッチが出されました。ハリケーンなみの状態が48時間以内に起こる可能性がある、という予告にあたるものです。あわせて、ハワイ島の周りの海域には熱帯低気圧の警報が週末まで出ています。気象台は「このまま強まり続ける見込みで、ハワイ島に近づくころにはハリケーンなみの強さに近づく可能性があります」といった内容の見通しを示していました。土曜の最大風速は時速70マイルあたりまで上がると見られていて、これはハリケーンの一番下のクラスにあたる74マイルの、すぐ手前の数字です。
Tropical Storm Lala holds strength as it heads toward Big Island | Honolulu Star-Advertiser
UPDATE: 8 a.m.
雨の見通しも出ています。13日朝の時点で、島全体でおよそ5〜10インチ(130〜250ミリほど)、多いところでは20インチ(500ミリ)に達する可能性がある、という数字でした。熱帯低気圧なみの風が吹いている範囲は、中心から140マイルほどまで広がっているそうです。
Thursday weather update: Tropical Storm Lala forms; hurricane watch issued for Hawai‘i Island | Big Island Now
Tropical Storm Lala is expected to be near or just south of the Big Island by Saturday.
13日の朝までに、誰が何を決めたか
予報の数字は明日には変わっているかもしれませんが、行政や会社が決めて動かしたことは、そのまま残ります。13日の朝までの動きを並べると、こんな形でした(すべて現地時間)。
| いつ | 誰が | 何を |
|---|---|---|
| 8月11日(火)の夕方 | ホノルル市 | 市長が各部門を集めて、緊急時の計画を確認 |
| 8月12日(水)午後8時 | 港 | ホノルルとカウアイが「ウィスキー」、マウイとハワイ島が「エックスレイ」の警戒段階へ |
| 8月13日(木)出航分 | ヤング・ブラザーズ(貨物船) | ホノルル発の一部航路で、冷凍貨物・危険物・家畜の受け付けを停止 |
| 8月13日(木)午前8時 | 港 | ホノルルも「エックスレイ」へ引き上げ |
| 8月13日(木)午前 | 気象当局 | ハワイ島にハリケーンウォッチ |
| 8月15日(土) | ホノルル市 | 運転免許センターと出張窓口を終日閉鎖 |
表に出てくる「ウィスキー」「エックスレイ」というのは、港がどれくらい身構えているかを表す段階の呼び名です。嵐が近づくほど段階が上がっていく仕組みで、13日の朝にはホノルルもひとつ引き上げられました。
ホノルルのブランジアルディ市長は「今週ずっとこの可能性に備えてきましたし、これからも段階を上げていきます」「何が来るのかはまだはっきりしませんが、備えられる時間はどんどん短くなっています」といった内容のコメントを出しています。市が住民に呼びかけているのは、14日分以上の食料・水・薬の備蓄、懐中電灯と電池と携帯の充電器の用意、外に置いてあるものを固定すること、雨どいと排水溝の掃除、車への給油、それに緊急のお知らせが届く「HNL Alert」への登録です。警察は合同の対策本部をいつでも立ち上げられる状態にしていて、鉄道工事の現場では資材を固定する作業が進められています。
Powerful storm heads straight for Hawaii | Honolulu Star-Advertiser
Hawaii residents are strongly urged to finalize preparations today as a storm system brewing less that 1,000 miles from Hilo is expected to bring heavy rain, high winds and dangerous surf to the state, beginning Friday on the Big Island.
島によって、話がずいぶん違います
ここが今回いちばん大事なところだと思っています。13日午前の時点でハリケーンウォッチが出ているのはハワイ島だけで、オアフには出ていません。13日朝の予報では、週末にかけて島々の南を通り抜けていく見通しでした。7月末のファウストは島々の北を通っていったので、向きからして話が違います。しかも、ファウストは名前を聞いてから通り抜けるまで一週間近くありましたが、今回は木曜に名前がついて土曜がヤマ。使える時間は、それだけ短いですね。
ハワイ島ではもう、週末の催しが動き始めています。プウコホラー・ヘイアウ国立歴史公園の記念行事とハワイ島の農業と食のサミットは中止、ハワイアンアーツフェスティバルは8月22日に延期になりました。ハワイ郡の防災担当も、食料と水と燃料の確保、それに緊急のお知らせへの登録を呼びかけています。
昔はハワイ島にもよく通っていた時期があるので、あのあたりの地名が並ぶニュースを読むと、当時の景色をなんとなく思い出します。今はワイキキから動かない過ごし方に落ち着いてしまいましたが、こういう知らせを見ると、離れた島の話としては読めないですね。
そして、進路が少し動くだけで、どの島にどれくらい影響が出るかは変わります。だからこの記事の数字も、あくまで2026年8月13日時点で報じられていたものです。滞在中の方は、必ず気象台や中部太平洋ハリケーンセンターの最新の発表で確かめてください。
荷物の流れも、木曜から少し変わりました
島と島を結ぶ貨物船のヤング・ブラザーズは、13日(木)出航分から、ホノルル発でナーウィリウィリ・カフルイ・カワイハエへ向かう便で、冷凍貨物と危険物と家畜の受け付けを止めると発表しました。沿岸警備隊や州の各部門と足並みをそろえた対応だそうです。
これはホノルルから他の島へ運ぶ荷物の話なので、オアフのスーパーの棚がすぐ寂しくなる、という話ではありません。効いてくるのはカウアイやマウイ、ハワイ島に滞在している方のほうですね。ハワイの食べ物の多くは船で運ばれてくるので、こういうときは「どの島の、どっち向きの便が止まったのか」まで見ておくと、慌てずに済みそうです。
Young Brothers prepare for impact of incoming tropical storm | Big Island Now
The National Weather Service anticipates issuing a tropical storm watch on Thursday as a developing storm system gathers strength.
停電まわりは、知らせが届く形にしておく
ハワイアン・エレクトリックも12日に、緊急時の計画の見直しと物資の備蓄、それに予報を追いかけることを呼びかけています。具体的に挙げられていたのは、懐中電灯とラジオがちゃんと動くか試しておくこと、医療機器を使っている場合の予備の電源を確かめること、発電機を正しい場所に置くこと、はしごを使う作業に気をつけること。停電の状況は、同社のサイトとスマホのアプリ、それにSNSで見られるようになっています。
滞在で来ている身として気になるのは、やはり停電です。高いところの部屋に泊まっていると、エレベーターが止まったときのことがどうしても頭をよぎります。ただ、我が家は晩酌を午後3時か4時に始めてしまうので、暗くなってから出かける用事がそもそもありません。明るいうちに買い出しを済ませて、あとは部屋にいる。この過ごし方は、こういう週にはわりと相性がいいのかもしれません。
英語のニュースを毎朝ひとつずつ追いかけるのは、滞在中だとなかなか大変です。それよりも、向こうから知らせが届く形を先に作っておくほうが楽だと思っています。市の緊急連絡への登録と、電力会社のアプリ。この2つを入れておくだけで、こちらが探しに行かなくても、大事な変更は勝手に届きます。
予定は、先に動かしておくほうが楽です
土曜に市の窓口が閉まる、ハワイ島の催しが中止か延期になる。こうして並べてみると、天気そのものよりも予定のほうが先に動いているのがわかります。行こうと思っていた場所がある方は、開いているかどうかを一度確かめておくと安心ですね。
我が家の場合、予定らしい予定がそもそも少ないので、動かすものもほとんどありません。やることといえば、買い出しを一日前に倒すことくらいです。ビールは歩いて1〜2分のロングスで、食材とフルーツは歩いて15分ほどのワイキキマーケットで。雨が本降りになる前に済ませてしまえば、あとは部屋で買ったものを食べて過ごすだけです。飲み水は普段まとめ買いをしませんが、こういう週は何本か足しておくと思います。
飛行機については、13日時点のニュースでは運航への影響に触れられていませんでした。週末に移動が重なる方は、航空会社からの案内をこまめに見ておくのが確実だと思います。私たちは1回の滞在を長めに取ることが多いので、日程が前後しても慌てずに済むのは助かるところです。太平洋の島旅では日程に余白を持たせておくと効くというのは、こういう知らせを見るたびに感じます。
車で回る予定の方には、給油を早めにという呼びかけがすでに出ています。我が家はレンタカーを借りないので直接の話ではありませんが、屋根のある駐車場を探しておくのも含めて、あちらにはあちらの段取りがありますね。
週末は、部屋で静かに待ちます
13日の時点でわかっているのは、ハワイ島にハリケーンウォッチが出たこと、雨は島全体で5〜10インチが見込まれていること、そして土曜がひとつのヤマになりそうだ、というところまでです。この先どうなるかは、誰にもわかりません。
ハリケーンシーズンそのものの備え方はシーズンが始まる前の記事に、今シーズンここまでの様子は7月末までの記事にまとめてあります。数の上ではまだシーズンの半ばで、11月30日まで続きます。
やることは3つくらいでしょうか。買い出しを一日前に倒すこと。知らせが届く登録を済ませておくこと。そして、公式の発表を一日一回だけ見ること。それで週末が静かに過ぎたら、窓を開けて、いつもどおり午後の早い時間からビールを開ければいいだけの話です。











