ハワイで新型コロナが、また増えているようです。地元の新聞ホノルル・スター・アドバタイザーの9月27日付の記事によると、州保健局が水曜日に出した数字では、ホノルルの陽性率が10.0%、州全体では8.5%。入院している人の数も、9月のはじめより増えていると伝えられていました。1回の滞在が25泊くらいになる私たちは、流行っている時期に滞在が重なることも普通にあります。部屋で飲むのが中心の暮らしとはいえ、読み流せない話でした。州が出している数字と呼びかけ、島の薬局の様子、それに我が家の過ごし方を順に並べておきます。
ニュースのあらまし
Hawaii pharmacies offering COVID vaccines amid uptick | Honolulu Star-Advertiser
Suzanne Uratani was ready to act as soon as a COVID-19 vaccine became available in Honolulu.
ホノルル・スター・アドバタイザーが、ハワイの薬局で今年の新型コロナのワクチンが受けられるようになっていることを、感染が増えている様子とあわせて伝えていました。記事によると、州保健局(Hawaii Department of Health)が水曜日に出した数字はこうなっています。
| 項目 | 州保健局の数字(元記事による) |
|---|---|
| 州全体の陽性率(平均) | 8.5% |
| 州全体の新しい感染者 | 1週間の平均で1日68人 |
| ホノルルの陽性率(平均) | 10.0%(3週間前と同じ水準) |
| 入院している人 | 1週間の平均で1日37人(9月のはじめは24人) |
| 集中治療室に入った人 | 1週間の平均で1日6人 |
記事は、入院の数は感染の広がりから少し遅れて増えてくることが多い、とも書いていました。ハワイ島とホノルルの介護施設などで集団感染が報告されていることにも触れられています。
私たちが読んでいて手が止まったのは、ホノルルの10.0%という数字です。滞在中にいるのはそのホノルルの中のワイキキなので、遠い島の話としては読めませんでした。
陽性率は「街の人の何割がかかっているか」ではありません
最初に「10人に1人がかかっているの?」と読んでしまったので、ここは書いておきます。
陽性率は、検査を受けた人のうち、陽性だった人の割合のことです。10%なら、検査を受けた10人のうち1人くらいが陽性だった、という意味になります。街を歩いている人の1割がかかっている、という話ではありません。
それに、検査を受けずに家で治してしまう人は、そもそもこの数字に入ってきません。私たちは、何人かかっているかを表す数字というより、上がっているか下がっているかを見る目安として読むことにしました。
入院している人の数が9月のはじめより増えている、というのは記事がはっきり書いていたところで、こちらのほうが分かりやすい話かもしれません。
9月のはじめから「また上がってきた」と伝えられていた
Hawaii’s COVID positivity rates are rising again | Honolulu Star-Advertiser
The average positivity rates for COVID-19 are ticking up in Hawaii once again after a nearly year-long lull.
同じ新聞は9月3日の時点で、ハワイの陽性率がほぼ1年ぶりに上がり始めたと伝えていました。長いあいだ落ち着いていた入院の数にも増える気配が出ている、という内容です。
この記事には、下水の調査の話も出ていました。アメリカの疾病対策センター(CDC)が下水に含まれるウイルスの量を調べていて、ハワイの10か所で集めた8月16日から22日のデータでは、ハワイのウイルスの量が「高い」とされていたそうです。検査を受けない人の分も下水には出てくるので、陽性率とは別の目安になります。
いま出回っているのは、オミクロン株の2つの型が混ざってできた「XFG」と呼ばれる型だそうです。今年の新しいワクチンも、この型に合わせて作られています。
州の呼びかけは「新しいワクチン」と「具合が悪いときは家にいる」
Immunization recommendations aim to address the rising case numbers of COVID-19, influenza, RSV | Big Island Now
West Coast Health Alliance recommends vaccines for children, adults and health care workers for the 2026-2027 respiratory virus season.
州保健局は9月のはじめに、今シーズンの予防接種のおすすめを出しています。州の疫学の責任者サラ・ケンブル(Sarah Kemble)さんは、新しいワクチンで重い症状になるのを防いでほしいこと、あわせて衛生に気をつけることや、具合が悪いときは家にいることも続けてほしいこと、特にいまは感染が増えているので、という内容のコメントを出していました。
面白いと思ったのは、推奨の出し方です。これまでは、国の疾病対策センターがワクチンの承認に続けて推奨を出すのが普通だったそうですが、今年はまだ出ていないと伝えられています。そこでハワイは、カリフォルニア・ワシントン・オレゴンと組んだ「ウエストコースト・ヘルス・アライアンス(West Coast Health Alliance)」として、小児科・産婦人科・家庭医の学会の考え方をもとに、自分たちで推奨を出しているそうです。国の推奨を待たずに州どうしで決めている、というのは、なるほどねぇという感じでした。
9月27日付の記事が伝えていた州のおすすめは、次のとおりです。
| 対象 | 新型コロナのワクチン(州のおすすめ) |
|---|---|
| 生後6か月〜23か月 | 全員 |
| 2〜18歳 | 受けたことがない子、重くなりやすい条件がある子 |
| 19〜64歳 | 重くなりやすい条件がある人 |
| 65歳以上 | 全員 |
| 妊娠している人 | 全員 |
このほか、重くなりやすい人と身近に接している人や、重い症状を避けたいと自分で選んだ人にも勧めている、とのことです。インフルエンザの予防接種は、生後6か月以上の全員に勧めています。
島の薬局で受けられるワクチン
9月27日付の記事によると、今年のワクチンは島のあちこちの薬局で受けられるようになっています。
- CVS(ハワイではロングスドラッグスを運営)は、9月のはじめから店舗の薬局などで扱っている
- ウォルグリーン、セーフウェイ、コストコでもインフルエンザと新型コロナのワクチンを扱っている
- カイザー・パーマネンテは、12歳以上の会員向けに新しいワクチンの提供を始めた
- 多くの保険でまかなわれる
アメリカの食品医薬品局(FDA)は8月27日に、モデルナ、ファイザー、ノババックス・サノフィの今年のワクチンを承認していて、それぞれ対象になる年齢や条件が少しずつ違うそうです。記事に出てきた地元の女性は、マキキのロングスで予約を取って受けたそうで、店舗によって扱っているワクチンの種類が違っていた、と話していました。
この記事は島に住む人向けの案内で、旅行者が薬局で受けられるかどうかは、この時点の記事には書かれていませんでした。気になる方は、各薬局の案内で確かめるのが確実です。
ここで我が家が「へぇ」と思ったのは、ロングスがCVSの運営だというところでした。ビールやワインを買いに、滞在先から歩いてすぐのロングスへしょっちゅう通っているのに、そこがアメリカの大きな薬局チェーンの一員だと意識したことはあまりありませんでした。お酒を買う場所としてしか見ていなかったので、同じお店の別の顔を見た気分です。
25泊いると、流行りの時期にも重なる
我が家のハワイ滞在は、1回で25泊くらいになります。短い旅行を何度も繰り返すより、1回を長くしたほうが移動の手間も費用も少なくて済む、という考え方です。ただ、これだけ長くいると、現地で何かが流行っている時期に重なるのは避けられません。
とはいえ、私たちの一日はもともと人混みに長くいる時間が多くありません。朝は部屋のキッチンでライオンコーヒーを淹れてフルーツで済ませ、昼は食べず、午後3時か4時には部屋のソファでビールを開けます。出かけるのは、飲み始める直前のつまみの買い出しと、ピンクトロリーでアラモアナセンターへ行く日くらいです。
なので、今回の知らせで暮らし方を大きく変えることはなさそうです。変えるとしたら、買い出しから戻ったらまず手を洗ってからビールを開ける、というくらいでしょうか。
具合が悪くなったら、予定がないのが強みになる
州が呼びかけている「具合が悪いときは家にいる」は、旅行中だと少し難しいところがあります。観光の予定を詰めている人ほど、多少のことなら出かけてしまいそうです。
その点、我が家は滞在中にほとんど予定を入れていません。もし熱っぽい日があっても、その日は部屋で寝ていればいいだけで、取り消す予約もありません。何もしない日を重ねる過ごし方が、こういうときには素直に役に立ちそうです。
とはいえ、症状が重いときに部屋で我慢するのは別の話です。旅行中に受診が必要になったときの連絡先は、加入している保険の案内で出発前に確かめておくと安心です。体調のことは自分で判断せず、医療機関や州保健局の案内を頼るのがいちばんだと思います。
まとめ
今わかっていることを、もう一度並べておきます。
- ホノルル・スター・アドバタイザーの9月27日付の記事によると、州保健局が水曜日に出した数字では、ホノルルの陽性率が10.0%、州全体が8.5%
- 陽性率は検査を受けた人のうち陽性だった人の割合で、街にいる人の割合ではない
- 入院している人は1週間の平均で1日37人と、9月のはじめ(24人)より増えている
- 州保健局は、新しいワクチンと、衛生に気をつけること・具合が悪いときは家にいることを呼びかけている
- 今年のワクチンは、ロングス(CVS)・ウォルグリーン・セーフウェイ・コストコなどの薬局で扱っている。旅行者が受けられるかは、各薬局の案内で確かめるのが確実
数字は9月27日付の報道が伝えていた州保健局のものです。週ごとに変わる数字なので、出発前に最新の報道や州保健局の案内を見ておくと安心です。
午後3時にビールを開けるのは、たぶんこれからも変わりません。手を洗ってから開ける、そのひと手間が増えるくらいです。











