ワイキキの高層階の部屋の窓越しに、遠くの水平線へ厚い雨雲が並びはじめた昼下がりの海
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ハワイにまた熱帯低気圧が接近 ― 週末に「モケ」へ発達の見込み。オアフなどの雨は1〜2インチ、影響は週明けから(8月21日時点)


先週のララが通り過ぎたばかりのハワイに、もう次の熱帯低気圧が近づいています。ただ、今のところオアフに出ている雨の見込みは1〜2インチ(25〜50ミリほど)で、ララのときとはだいぶ様子が違います。中心は島々の南を通る予想で、強く受けそうなのはまたハワイ島のほう。私たちのようにワイキキの部屋で過ごすことが多い滞在だと、変わるのは「買い出しを一日前に倒すかどうか」くらいかもしれません。とはいえ予報の数字は毎日書き換わるので、8月21日(金)午前5時の発表の時点で分かっていることを、オアフから見た形で並べておきます。

ニュースのあらまし

8月20日(木)、ハワイの南東で新しい熱帯低気圧が生まれました。名前はまだなくて、「トロピカル・ディプレッション・トゥーシー(Tropical Depression Two-C)」という番号での呼ばれ方です。21日(金)午前5時の発表では、ヒロの南東およそ745マイル(1,200kmほど)、北緯13.4度・西経146.0度のあたりにいて、西北西へ時速10マイル(16kmほど)で進んでいます。中心付近の風は時速35マイル(56kmほど)でした。

Tropical Depression forecast to become a tropical storm today | Maui Now

Tropical Depression forecast to become a tropical storm today | Maui Now

Tropical Depression Two-C is forecast to become a tropical storm later today. The system is still expected to track south of Hawaiʻi late Saturday into Monday. Even with the southward track increased winds and rain are expected, with the highest rainfall totals expected across windward and southeast Big Island. Rainfall totals of 1 to 2 inches with maximum amounts of 4 inches are expected on eastern Maui.

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| Tropical Depression forecast to become a tropical storm today

この風がもう少し強まると名前がついて、「トロピカルストーム・モケ(Moke)」と呼ばれるようになります。元記事によると、時速39マイル(63kmほど)に届いた時点で切り替わるそうで、21日のうちにはそこへ届く見込み、と伝えられていました。地元紙の記事では、土曜と日曜にかけて時速60マイル(97kmほど)くらいまで強まる予想も出ています。ララがいちばん強かったときの時速80マイルには届かない数字ですね。

Tropical Depression Two-C forms southeast of Hawaii, bringing heavy rain | Honolulu Star-Advertiser

Tropical Depression Two-C forms southeast of Hawaii, bringing heavy rain | Honolulu Star-Advertiser

Newly formed Tropical Depression Two-C is heading toward Hawaii and could bring heavy rainfall, dangerous surf and mudslides to Hawaii this weekend and early next week.

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Honolulu Star-Advertiser

進路は、週末にハワイ島の南を通って、週明けにかけて残りの島々の南を抜けていくという見込みです。ララも南から来て南へ抜けていきましたが、今回はそれよりもう少し南を通る形になりそうです。地元紙が伝えた予測では、平均的な進路はハワイ島サウスポイントの南およそ100マイル(160kmほど)。ただし30ある予測のうち10は「かなり近くを通る」という結果だったそうで、そのあたりはまだ幅があります。

オアフの雨は「そのほかの島」に入っています

滞在中にいちばん知りたいのは、自分のいる島がどうなるかだと思います。8月21日(金)午前5時の発表に出ていた雨の見込みは、こんな形でした。

どこ8月21日(金)午前5時の発表
ハワイ島5〜10インチ(130〜250ミリほど)、多いところで15インチ(380ミリほど)
マウイの風上(東側)1〜2インチ(25〜50ミリほど)
そのほかの島(オアフを含みます)1〜2インチ(25〜50ミリほど)

オアフはこの「そのほかの島」に入っていて、1〜2インチ。先週のララのときにオアフへ出ていた見込みが多くて8インチだったので、それと比べるとずいぶん小さい数字です。ただ、地元紙の21日の記事では、そのほかの島でも場所によって5インチ(130ミリほど)まで降りうる、とも伝えられていました。谷筋や山沿いはこういうときに一気に来るので、平均の数字だけで見ないほうがよさそうです。

Tropical Depression Two-C forecast to upgrade to tropical storm today as moves closer to Big Island | Big Island Now

Tropical Depression Two-C forecast to upgrade to tropical storm today as moves closer to Big Island | Big Island Now

The National Weather Service has issued a flood watch, with possible flash flooding caused by excessive rainfall, for windward and southeast Big Island from late Saturday night through Monday afternoon.

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| Tropical Depression Two-C forecast to upgrade to tropical storm today as moves closer to Big Island

時間の見通しのほうは、ハワイ島が土曜(8月22日)の夜遅くから日曜の朝にかけてで、そこから週明けにかけて残りの島へ、という並びです。ハワイ島の風上と南東には土曜の夜遅くから月曜の午後までの洪水注意報がすでに出ていますが、21日(金)の午前の時点で、オアフに雨や風の注意報・警報は出ていません。地元紙は、オアフに影響が出るとしたら月曜から火曜にかけてだろう、と伝えていました。

海のほうは島ごとの区別があまりなくて、この週末から週明けにかけて、島々の各地でうねりが届く見込みです。命に関わるような高波と離岸流になりうる、という言い方で注意が出ていました。オアフで真っ先に効いてくるのは、雨より海のほうかもしれません。

数字はこの2日でずいぶん書き換わりました

今回の件で気をつけておきたいのが、予報の数字はこんなに動くというところです。

8月20日(木)に州の呼びかけを伝えた記事では、雨の見込みはハワイ島の風上と南東で10〜15インチ、マウイの風上で6〜10インチ、州のそのほかの地域で2〜4インチという数字でした。それが21日(金)午前5時の発表になると、ハワイ島が5〜10インチ(多いところで15インチ)、そのほかの島は1〜2インチ。ざっくり半分くらいになっています。

Aloha State Daily | State warns: take new storm seriously

Aloha State Daily | State warns: take new storm seriously

Another storm approaches, even as Lala recovery continues.

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Aloha State Daily

だからといって安心する話でもなくて、同じようにまた上がることもあるのが予報です。ララのときも、名前がついてから通り過ぎるまでの一週間、数字は毎日書き換わりました。ララの一週間の動きを並べてみても、途中で出ていた数字と最後に残った数字はずいぶん違います。ここに書いた数字も21日午前5時までのもの、と思って読んでいただくのがちょうどいいと思います。

ハワイ島とマウイは、先週の続きになりそうです

いちばん心配されているのは、やはりハワイ島です。ハワイ郡は21日に、新しい熱帯低気圧を見守っていることと、備えを進めてほしいことを発表しました。市長のKimo Alamedaさんは「この新しい嵐を真剣に受け止めて、土曜の到着に備えてほしい」といった内容の呼びかけを出しています。市民防災の担当をしているDarryl Oliveiraさんは、影響がプナとカウーに重く出るおそれがあると話していました。カウーは、ララで橋が壊れて集落が孤立したところです。

Hawai‘i County monitoring new tropical cyclone approaching state | Big Island Now

Hawai‘i County monitoring new tropical cyclone approaching state | Big Island Now

Officials urge residents and businesses to prepare for heavy, flooding rainfall, high surf, possible damaging winds and the potential for worsening of power outages, loss of communications and road closures.

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| Hawai‘i County monitoring new tropical cyclone approaching state

現地の気象台の担当者であるJohn Bravenderさんの話が、今回のいちばん分かりやすい説明だと思いました。雨の量そのものはララほどではない見込みだけれど、すでにこれだけ被害が出たあとなので、そこへ足される被害のほうを心配している、といった内容です。地面がまだ水を含んでいるので、同じ雨でも土砂や水があふれやすい、という話も出ていました。1時間に2〜3インチ(50〜75ミリほど)降ることがある、という言い方もされています。

Heavy rain threatens battered Big Island as tropical storm develops off Hawaii | Honolulu Star-Advertiser

Heavy rain threatens battered Big Island as tropical storm develops off Hawaii | Honolulu Star-Advertiser

As Hurricane Lala recovery efforts continue, emergency officials are bracing for a developing tropical storm that is expected to pass south of Hawaii starting this weekend.

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Honolulu Star-Advertiser

もう閉めた場所も出ています。ハワイ火山国立公園は、カウーのカフク地区も含めて8月21日(金)の午後5時までに閉鎖されました。園内のプログラムもすべて取りやめです。ララの被害で電気も通信もまだ戻っていない状態のところへ、次の大雨が来る、という判断でした。

Hawaiʻi Volcanoes National Park to close ahead of approaching new tropical cyclone | Big Island Now

Hawaiʻi Volcanoes National Park to close ahead of approaching new tropical cyclone | Big Island Now

Entire park will be temporarily shuttered as of 5 p.m. today; could still be closed during next lava fountaining episode of ongoing episodic summit eruption at Kīlauea volcano.

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| Hawaiʻi Volcanoes National Park to close ahead of approaching new tropical cyclone

停電も、ハワイ島だけまだ残っています。8月21日に伝えられた数字では、ハワイ島でおよそ13,380件が電気の来ていない状態で、マウイとオアフはほぼ戻っていました。今回の雨がそこへ重なると、直している最中の場所がまた止まる、ということになりかねません。

昔はハワイ島にもよく通っていた時期があるので、カウーやプナといった地名が2週続けて並ぶのを見ると、さすがに落ち着かない気持ちになります。今はワイキキから動かない過ごし方に落ち着いてしまいましたが、遠い島の出来事とは思えないんですよね。

州は「もう一度そろえ直して」と呼びかけています

州の呼びかけで印象に残ったのが、「ララで使ってしまった備蓄を、もう一度買い直してほしい」という言い方でした。州兵を率いるStephen Loganさんは、薬・食べ物・ペットのごはんを14日分そろえてほしい、といった内容の呼びかけを出しています。1回目の備えを使い切ったあとの2回目、というのはなかなか大変だと思います。

Hawaii residents told to prepare for another tropical cyclone | Honolulu Star-Advertiser

Hawaii residents told to prepare for another tropical cyclone | Honolulu Star-Advertiser

Officials are closely monitoring a weather system developing east-southeast of the Hawaiian islands that forecasters predict may become a storm as early as today — on a track that may be “eerily similar” to that of Hurricane Lala.

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Honolulu Star-Advertiser

呼びかけに並んでいたのは、こんな中身でした。

  • 飲み水・日持ちする食べ物・薬・赤ちゃんやペットのものを14日分
  • 電池・懐中電灯・現金
  • スマホの予備の充電手段、医療機器を使っているなら電源の確保
  • 大事な書類はまとめて持ち出せる形に
  • ベランダや庭の飛びそうなものを片づける
  • 避難する道順の確認(通れなくなっている道があります)
  • 郡ごとの緊急連絡に登録しておく

州兵はいまのところ136人が配置されていて、オアフのワヒアワにある貯水池の水位は78フィート(24mほど)。あふれるのが90フィート(27mほど)だそうなので、そこまではまだ余裕がある、という報告でした。グリーン州知事も、ララでいちばん被害を出したのは風ではなく水だった、といった内容の話をしています。

Another storm ahead: Gov. Green addresses Lala, preparation for the next one

Another storm ahead: Gov. Green addresses Lala, preparation for the next one

A tropical cyclone is developing southeast of Hawaiʻi, which could strengthen and bring heavy rains.

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Hawai'i Public Radio

登録まわりは、先に済ませておくと本当に楽です。オアフなら「HNLALERT」と書いて888777にショートメッセージを送れば市の緊急連絡に入れますし、ハワイ島は同じ888777に「HawaiiAlerts」と送る形になっています。こちらから英語のニュースを毎朝探しに行かなくても、大事な変更のほうから届いてくれるので、滞在中はこれがいちばん手間がかかりません。

日本語で読めるものだと、現地の日本語ニュースもこの件を追いかけています。

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Hawaii-ne ハワイいいね!!

1〜2インチだと、滞在の何が変わって何が変わらないか

さて、ワイキキに泊まっている立場で考えると、この数字で変わることはそう多くありません。我が家の過ごし方でいうと、変わらないほうが圧倒的です。

朝は部屋のキッチンでライオンコーヒーを淹れて、フルーツで軽く済ませる。昼は食べない。午後3時か4時には晩酌を始めて、窓を開けたままソファでだらだら飲む。雨が降ろうが降るまいが、この並びは何も変わらないんですよね。ビールが2本目に入るころには、外が濡れていることを忘れています。

変わるのは、たぶん3つくらいです。

  • 買い出しを一日前に倒す。ビールは歩いて1〜2分の近所のロングスで、食材とフルーツは歩いて15分ほどのワイキキマーケットで。本降りになる前に済ませてしまえば、あとは部屋にあるものを食べて過ごすだけです
  • 海に入る予定は先に外しておく。うねりの注意はもう出ているので、泳ぐつもりだった日は動かしておくほうが確実です
  • 停電や節水の呼びかけが出たら、洗い物をまとめて一度で済ませる。ララのときにオアフ水道局から呼びかけが出たのは、井戸のポンプが電気で動いているからでした

外に予定が入っている方は、ここが大事なところだと思います。ツアーや屋外の催し、開いているかどうかが読めない施設は、行く前に主催者や施設の公式の案内で確かめるのがいちばん確実です。ララのときも、天気そのものより先に予定のほうが動きました。特にハワイ島とマウイに滞在する予定の方は、道が通れるかどうかも含めて、郡の発表を一度見ておくと安心だと思います。

日程に少し余白があると、こういうときに慌てずに済みます。台風で予定が動いたときの話にも書きましたが、前後に1日ずつ空いているだけで、選べることがずいぶん増えるんですよね。私たちは1回の滞在を長めに取ることが多いので、そこは助かっているところです。

数字は明日には変わっています

8月21日(金)の午前の時点で分かっているのは、ハワイの南東に新しい熱帯低気圧がいること、21日のうちに「モケ」と名前がつく見込みであること、中心は島々の南を通る予想であること。そして雨の見込みがハワイ島で5〜10インチ(多いところで15インチ)、オアフを含むそのほかの島で1〜2インチだということです。オアフには21日の午前の時点で雨や風の注意報・警報は出ていませんが、海のうねりの注意はこの週末から週明けにかけて出ています。

ハワイのハリケーンシーズンそのものの備え方はシーズンが始まる前にまとめた記事に、今シーズンここまでの様子は7月末までの記事に書いてあります。7月末に北を通っていったファウスト、8月半ばのララ、そして今回。この夏はずいぶん続いています。シーズンは11月30日まで続くので、数の上ではまだ半ばですね。

そして最後にいちばん大事なことを。ここに書いた数字はすべて2026年8月21日(金)午前5時の発表までに伝えられていたもので、この2日で半分近くまで下がったように、明日にはまた別の数字になっている可能性が高いです。動くか動かないかの判断は、必ず中部太平洋ハリケーンセンターと現地の気象台、それぞれの郡の最新の発表で確かめてください。そのうえで何も起きなければ、いつもどおり窓を開けて、午後の早い時間からビールを開ければいいだけの話です。

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