ワード・センターが44年で閉店 ― お店の移転先まとめと、跡地に建つ2棟のタワー(2026年)
アラモアナから歩いて行ける距離にあったワード・センターが、2026年6月30日で閉まりました。1982年の開業から44年で、建物はこのあと取り壊され、跡地には33階と35階のタワーが2棟建つ予定だそうです。私たちにとっては、歩いて行けなくはないのにここ数年すっかり足が向かなくなっていた場所なので、正面から向き合ったのは久しぶりでした。ただ、入っていたお店の行き先を一つずつ並べてみると、ワイキキやアラモアナに移ってきたお店がいくつもあります。閉店の知らせなのに、追いかけていくとむしろ近所に来ている、という不思議な読後感の話です。
ニュースのあらまし
Aloha State Daily | Ward Centre closed; looming demolition will make way for new Ward…
Although a timeline has not yet been finalized, sources say that demolition and redevelopment work at the site is expected to begin later this year.
アロハ・ステート・デイリーが2026年7月29日に伝えたところによると、ホノルルのワード・センター(Ward Centre)は6月30日をもって閉館しました。1982年の開業からおよそ44年、飲食店や本屋さん、雑貨のお店が並んでいた建物です。
取り壊しは2026年の7〜9月ごろに始まる見込みで、まだ細かい日取りは決まっていないとのこと。跡地には、開発を手がけるハワード・ヒューズ社が計画している2棟のタワーが建ちます。
- イリマ・ワード・ビレッジ(Ilima Ward Village) ― 33階建て・148戸
- メリア・ワード・ビレッジ(Melia Ward Village) ― 35階建て・221戸
さらに1階部分には、およそ2万平方フィートのお店やレストランのスペースと、誰でも入れる公園が作られる計画だそうです。同社のダグ・ジョンストン社長は「この先の段階では、さらにお店や広場、新しい公園を加えて、歩いて回れる街の心地よさを高めていく」といった内容のコメントを出しています。2025年末の時点で、この2棟はすでに6割ほどが売れているとのことでした。
ここで気をつけたいのは、閉まったのは「ワード・センター」という一つの建物だということ。この一帯には、サウスショア・マーケットのように営業を続けている建物もあります。ワード全体のお店が消えたわけではありません。
移転先が決まったお店、決まっていないお店
閉館にあたって、入っていたお店がどこへ行ったのか。ホノルル・マガジンが一覧をまとめてくれていたので、そちらを頼りに並べ直してみます。
Ward Centre Shops and Restaurants: Where Are They Going?
With Ward Centre closed, here’s where its eateries and businesses have relocated and what’s next for those still on the move.
食べるお店・飲むお店
| お店 | 行き先 |
|---|---|
| カミトク・ラーメン(Kamitoku Ramen) | サウスショア・マーケットへ移転(2026年7月) |
| アリイ・コーヒー(Ali’i Coffee) | ワード店は閉店。ワイキキと、アラモアナセンター1階(旧ホノルル・ビストロの場所)で営業 |
| チョンチン・ホットポット(Chong Qing Hot Pot) | ワード店は閉店。ワイキキ店(アラモアナ通り1778・2階)は営業中 |
| ミエン・アンド・バオ(Mian and Bao) | 姉妹店のチェンドゥ・テイストと合流し、カカアコの808センターへ(2026年7月) |
| タリズ・ベーグル(Tali’s Bagels) | カカアコのワイマヌ通り1052へ。カイルア店とファーマーズマーケットも継続 |
| トライ・コーヒー(Try Coffee) | 移転先を探している最中。定期購入のサービスはそのまま継続 |
| ファット・チークス(Fat Cheeks) | 閉店。厨房機器を売りに出し、別の計画に取り組むとのこと |
買い物・サービスのお店
| お店 | 行き先 |
|---|---|
| ナ・メア・ハワイ(Nā Mea Hawai’i) | ビショップ博物館の中へ |
| クレイジーシャツ(Crazy Shirts) | ワイケレ・プレミアム・アウトレットへ |
| ヴィレッジ・ブックス・アンド・ミュージック(Village Books and Music) | ワード通り610へ(2026年7月予定) |
| ジュエリー・プラス(Jewelry Plus) | ダウンタウンのビショップ通り700へ(2026年8月) |
| ポール・ブラウン・サロン(Paul Brown Salons) | カピオラニ通りのスタイル・ロフトへ(7月1日) |
| ジョニーズ・ドッグスパ / スウェット+ソウル | どちらもワード通り320へ |
| ノア・ノア(Noa Noa) | ワード店は閉店。ワイキキ店(ルワーズ通り226)は営業中で、移転先を探し中 |
| キッズ・シティ・アドベンチャー | ワード店は閉店。カポレイ店は営業中 |
| ムームー・ライブラリー・アンド・キプカ | 2026年6月で閉店。移転先は未発表 |
| タージ・クラブハウス | 実店舗を閉めて、ネット販売のみに |
| ブルーバード・ジュエリー | 店舗は持たず、催しや期間限定の出店で続ける |
| スタジオ・ザ・ヴァイブ | カリヒのディリンガム通り620へ |
| ブルーム・ルーム(Blume Ruhm) | 移転の準備中。ネット注文は受付中 |
| ボックスジェリー(BoxJelly) | この先の予定は発表されていません |
こうして並べると、行き先が「ワード通り320」「ワード通り610」と、結局ワードの別の建物というお店が意外と多いのが面白いところです。建物が一つ無くなっても、同じ通りで開け直している。それだけこの一帯にお客さんがついているということなのでしょうね。
一方で、ファット・チークスやムームー・ライブラリーのように、そのまま閉じたお店や行き先が決まっていないお店もあります。2026年にオアフで閉まったお店はこちらにもまとめていますが、こういう一覧を作っていると、去年まで当たり前にあった名前がぽろぽろ抜けていくのが分かります。
アラモアナから歩いて行ける距離なのに、足が向かなくなっていた場所
我が家のハワイ滞在は、ワイキキの周りと、無料で乗れるピンクトロリーで行くアラモアナセンターの2か所でほぼ足りてしまいます。ワードやカカアコの方面は、アラモアナから歩いて行ける距離ではあるのですが、ワイキキから見るとやっぱり遠くて、ここ数年は足が向いていませんでした。
昔は、行った先で目についたお店をひととおり覗いて、本屋さんで立ち読みして、というのが旅先の楽しみでした。今は買い出しのために歩くことのほうが多くて、目的のない散歩そのものをあまりしなくなっています。だから「まだ行けるうちに行っておこう」を後回しにして、そのまま建物ごと無くなってしまった。今回はその答え合わせみたいなニュースでした。
とはいえ、しんみりするばかりでもありません。ワイキキのノードストローム・ラックが閉まったときも同じようなことを考えましたが、お店が減る話と、お店が移る話は別ものです。今回はアリイ・コーヒーがアラモアナセンターの1階に入り、チョンチン・ホットポットやノア・ノアはワイキキの店が残っている。歩いて行ける場所に来てくれたお店のほうを数えたほうが、次の滞在は楽しくなりそうです。アラモアナセンターの回り方はこちらにまとめてあります。
5時開店のラーメン屋さんと、私たちの飲み始める時間
移転したお店の中でいちばん気になったのが、サウスショア・マーケットへ移ったカミトク・ラーメンです。
Aloha State Daily | Kamitoku Ramen moves from Ward Centre to South Shore Market
The business — known for its beef bone broth ramen — just soft opened in the former space of Scratch Kitchen & Meatery. In addition to its popular ramen…
新しい場所はサウスショア・マーケット(アウアヒ通り1170)の、以前スクラッチ・キッチンが入っていたところ。7月29日の時点ではまだ小さく開けている段階で、正式な開店日はこれから発表されるそうです。営業時間は日〜木が夕方5時〜9時、金土が5時〜9時半。
看板は牛骨ラーメンで、鳥取のご当地ラーメンだそうです。豚骨でも鶏でもなく牛の骨。調べてみるまで知らなかったので、これは一度食べてみたい。記事に出ていた値段はこんな感じでした。
| メニュー | 値段 |
|---|---|
| 背脂ラーメン | 22.50ドル |
| クリスピー・ビーフ・バイト丼 | 15〜17ドル |
| オックステールスープ | 35〜39ドル |
| 和牛リブアイのカツ | 28〜30ドル |
| 餃子 | 9.50ドル |
| 味玉 | 8ドル |
| スパイシー・フライドポテト | 7.50ドル |
そして、ここがいちばん引っかかったところなのですが、お酒の免許が下りるまでは持ち込みができる(BYOB)とのこと。近所でビールを買って持って入れる、というやつです。
我が家は明るいうちから飲み始めて、夜9時にはもう出来上がっているスタイルなので、夕方5時開店というのは相性がいい時間です。オックステールスープが39ドルというのは気軽ではありませんが、餃子と味玉と背脂ラーメンで、持ち込んだビールを一本。想像するだけで、なかなか良さそうな夕方だなぁと思います。もっとも、ワイキキから足を運ぶかどうかはまた別の話で、そこはいつも腰が重いのですが。
次にハワイへ行くときに覚えておきたいこと
今回の話でおさえておきたいのは、この3つくらいでしょうか。
- ワード・センターという建物はもう無い。2026年7〜9月ごろから取り壊しが始まり、33階と35階のタワーが2棟建つ
- ただしワード一帯が閉まったわけではない。サウスショア・マーケットなどは営業中で、移転先が「ワード通りの別の建物」というお店も多い
- ワイキキやアラモアナで会えるようになったお店がある。アリイ・コーヒーはアラモアナセンターの1階、チョンチン・ホットポットとノア・ノアはワイキキの店が営業中
街が新しくなるのは、そこに暮らす人にとっては住まいが増える話でもあるので、良い悪いで語るような話ではないのだろうと思います。ただ、旅行者としては「前に行ったあのお店、まだあるかな」を確かめる手間が一つ増えます。次にハワイへ行く前には、お目当てのお店の場所をもう一度だけ調べてから出かけたほうが良さそうです。私たちも、牛骨ラーメンの正式な開店日だけは気にしておこうと思います。
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