明るい午後のワイキキの歩道を、買い出しの紙袋を提げて歩く二人の後ろ姿と、道沿いのヤシの木
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ハワイの治安、2025年の犯罪率は11.6%減・オアフは16.6%減 ― 州の統計で窃盗は約2割減、侵入盗は7.2%増


ハワイ州の2025年の犯罪率は、前の年より11.6%下がりました。ワイキキのあるオアフ島(ホノルル市郡)に限ると16.6%減で、発表に並んだ4つの郡の中でいちばん大きな下がり方です。州の司法長官室が9月15日に発表した数字で、窃盗はおよそ2割減った一方、建物に入り込む侵入盗は7.2%増えていました。私たちは夜はほとんど部屋で飲んでいますが、明るいうちの買い出しでは外を歩いているので、どの犯罪が減ってどれが増えたのかは気になるところです。発表の中身を、旅行で行く身から見て気になるところを中心に並べてみました。

ニュースのあらまし

ハワイ州の司法長官室(Department of the Attorney General)は2026年9月15日、2025年1年間の州全体の犯罪統計と、ネットで見られる「Hawaii Crime Dashboard」の新しい版を公開しました。数字は、アメリカの連邦捜査局(FBI)が決めている全米共通の犯罪の数え方(NIBRS)に沿って、各郡の警察が報告したものをまとめたものです。地元紙の Honolulu Star-Advertiser も9月16日付で取り上げていました。

Hawaii’s crime rate fell nearly 12% in 2025 | Honolulu Star-Advertiser

Hawaii’s crime rate fell nearly 12% in 2025 | Honolulu Star-Advertiser

Police officers in Hawaii solved 13,260 crimes last year while the 54,089 major crimes reported to the four county departments represented a crime rate that fell nearly 12%, according to the state Department of the Attorney General.

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Honolulu Star-Advertiser

発表によると、2025年にハワイ州で報告された「グループA」の犯罪は54,089件。グループAは、この全米共通の数え方で主な犯罪としてまとめて数えるもので、殺人や強盗、窃盗、詐欺、薬物などが入ります。住民10万人あたりに直すと3,775.0件で、前の年から11.6%下がったとのことです。

項目2025年(州全体)
報告された犯罪(グループA)54,089件
住民10万人あたり3,775.0件
前年からの変化(全体)11.6%減
前年からの変化(人に対する犯罪)5.7%減
前年からの変化(財産に対する犯罪)16.1%減
前年からの変化(社会に対する犯罪=薬物・賭博・武器の法律違反など)0.9%増
逮捕などで解決した割合24.5%(前年は22.7%)

「解決した割合」には、逮捕のほか、容疑者がすでに亡くなっている、別の場所ですでに身柄を押さえられている、といった理由で解決扱いになったものも含まれます。発表文そのものは、司法長官室のニュースリリース(英語・PDF)で読めます。

オアフ(ホノルル)は16.6%減、4つの郡でいちばん大きく下がりました

郡ごとの数字も発表に並んでいました。

件数住民10万人あたり前年からの変化解決した割合
ホノルル(オアフ島)30,758件3,116.3件16.6%減22.4%(前年20.6%)
マウイ郡9,284件5,726.8件6.2%減24.2%(前年20.7%)
カウアイ郡3,298件4,494.7件6.1%減28.7%(前年28.5%)
ハワイ郡(ハワイ島)10,749件5,110.6件0.9%減29.5%(前年と同じ)

ホノルルは件数でいうと州全体のおよそ57%を占めていますが、住民10万人あたりに直すと、4つの郡の中でいちばん低い数字でした。中身も、人に対する犯罪が9.4%減、財産に対する犯罪が20.7%減、社会に対する犯罪も6.9%減と、3つともそろって下がっています。

ほかの郡を見ると、社会に対する犯罪はマウイ郡で11.5%、カウアイ郡で18.9%増えていて、ハワイ郡では人に対する犯罪が4.1%増えていました。滞在中の私たちが行き来しているのはワイキキとアラモアナくらいなので、いちばん関わりがあるのはホノルルの数字です。とはいえ、ハワイ島は昔よく通っていた島なので、そちらの数字もつい目で追ってしまいました。

減ったもの、増えたもの

州全体で、前の年と比べて目立って減ったもの・増えたものとして、発表文で名前が挙がっていたのはこちらです(いずれも件数の変化)。

犯罪の種類2024年からの変化
殺人24.2%減
強盗13.9%減
暴行5.3%減
車の盗難21.9%減
窃盗19.8%減
詐欺14.7%減
放火31.4%減
侵入盗7.2%増
薬物0.2%増
賭博10.0%増

ダッシュボードでは51種類の犯罪ごとに数字を見られるそうで、この表はそのうち発表文に名前が出ていたものだけを並べています。

旅行者にも身近な「盗み」と「詐欺」は下がっていました

窃盗(larceny/theft)は、全米共通の数え方では、すりやひったくり、万引き、車の中からの盗みなどがまとめて入る項目です。これが19.8%減。詐欺も14.7%減でした。旅行で来ている人が巻き込まれやすいのは、たぶんこのあたりだと思うので、ここが下がっているのはいい知らせです。

詐欺の手口については、ハワイ旅行で気をつけたい詐欺をまとめた記事で、SNSの格安予約や偽のショートメッセージなどを並べています。件数が減っても、届くときには届くものなので、そちらもあわせてどうぞ。

侵入盗は7.2%増、盗まれた物が戻ってくる割合も下がっていました

逆向きの動きだったのが侵入盗(burglary)で、7.2%増です。建物に入り込んで盗みなどをはたらく犯罪のことですね。

発表には、盗まれた物の金額についての数字も載っていました。2025年に州全体で盗まれたと報告された物は、合わせて約9,502万ドル。そのうち戻ってきたのは金額で見て24.4%で、前の年の28.2%から下がっています。盗まれた物を金額で並べると、いちばん多いのが現金で約3,172万ドル、次が自動車で約2,055万ドルでした。滞在中の支払いはANA VISAが中心の私たちには、自動車より現金が上に来るのは少し意外な並びです。

事件が起きた場所は「道路と駐車場」が3割近く

州全体の54,089件を起きた場所で分けると、いちばん多いのが道路と駐車場で28.5%、次が住宅で25.9%、お店などの商業施設が21.2%でした。

被害にあった人と相手の関係については、関係が分からないものを除いて数えると、いちばん多いのが「見知らぬ相手」で34.2%。次が知り合いの13.9%、交際相手の11.8%と続きます。

ハワイでレンタカーを借りない私たちは、駐車場に用があることはほとんどありません。車の盗難が21.9%減ったというのも、直接には関わらない数字です。レンタカーを借りる方にとっては、事件の3割近くが道路と駐車場で起きているという数字のほうが気になるかもしれません。道路のほうは、夫婦でビールや食材の買い出しに出るたびに歩いています。

警察からのコメントと、少しだけ減った警察官の数

Star-Advertiser の記事には、関係者のコメントも載っていました。ホノルル警察の Brandon Nakasato 副本部長(Deputy Chief)は、オアフで犯罪が減ったことを心強いとしたうえで、数字はいい方向に動いているものの、まだやるべきことがある、といった内容のコメントを出しています。

ハワイ州の警察官の団体(State of Hawaii Organization of Police Officers)の代表は、州全体では犯罪が減って解決の割合も上がった一方で、すべての島や地域がそれを実感できているわけではなく、地域によってはまだ犯罪が増えているところもある、といった内容のコメントを出していました。辞めていく警察官が新しく入る人を上回っていて、先回りした取り締まりが日に日に難しくなっている、という話も添えられています。

発表の数字でも、郡の警察で働く人(警察官と職員の合計)は2025年10月31日時点で3,383人と、前の年から0.8%減っていました。そのうち警察官は2,654人で、0.4%減です。数字が下がった裏には、現場の人たちの頑張りもあるんだろうなぁと思いながら読みました。

夜は部屋、買い出しは明るいうちに

我が家のハワイでの過ごし方は、こうした数字が上がっても下がっても、大きくは変わりません。朝は部屋のキッチンでライオンコーヒーを淹れて、フルーツを少し。お昼は食べず、晩酌は午後3時か4時に部屋で始めます。その日のつまみの買い出しは飲み始める直前、まだ明るいうちに歩いて行き、夜9時ごろにはもう何杯か入っているので、そこから飲みに出かけることはありません。

治安のことを考えて決めた過ごし方ではなく、明るいうちから部屋で飲むのがいちばん落ち着く、というだけの話です。それでもこういう数字を読むと、暗くなってから外を歩く時間がほとんどないこの一日の流れは、悪くないなぁと思います。

場所によって様子が違うことは、警察官の団体のコメントにも出ていました。ワイキキの裏を流れるアラワイ運河沿いは、治安の面であまりいい話を聞かないこともあって、私たちは散歩コースにはしていません。ピンクトロリーでアラモアナセンターへ向かうときに、橋の上から眺めるくらいです。昼間なら実際はそこまで心配いらないのかもしれませんが、州や島の数字が下がったからといって、足の向く場所が急に変わるわけでもないのが我が家です。

州のダッシュボードで、郡ごと・年ごとに見られます

今回の数字は、州のHawaii Crime Dashboardで公開されています。発表によると、以前は「Crime in Hawaii」という冊子の形で出ていた報告を引き継ぐもので、全部で54ページ分の表示があり、郡や警察ごと、年ごと、犯罪の大まかな種類や細かい種類ごとに絞り込んで見られるそうです。数字の見方の説明や、FBIの数え方の手引きも一緒に置かれているとのことでした。

表の中の「住民10万人あたり」は、その郡に住んでいる人の数をもとにした数字です。行く前に島ごとの数字を自分で見ておきたい方は、このダッシュボードを開いてみるのが確実だと思います。

まとめ ― 数字が下がっても、晩酌の始まる時間は同じです

発表の中身をまとめると、こうなります。

  • 2025年のハワイ州の犯罪率は前年から11.6%減(住民10万人あたり3,775.0件)
  • オアフ(ホノルル)は16.6%減で、発表に並んだ4つの郡の中でいちばん大きな下がり方
  • 窃盗は19.8%減、詐欺は14.7%減、車の盗難は21.9%減
  • 侵入盗は7.2%増で、盗まれた物が戻ってくる割合は金額で24.4%(前年28.2%)に下がった
  • 事件が起きた場所は、道路と駐車場が28.5%でいちばん多い
  • 郡・年・種類ごとの数字は、州の Hawaii Crime Dashboard で見られる

数字が下がったのは、ハワイに通う身としてうれしい知らせです。それでも私たちのハワイの一日は、夕方になる前につまみを買って戻り、午後3時か4時に部屋で1本目を開けるところから始まります。窓を開けてソファでコナビールをだらだら飲み、何本目かに入るころに外が暗くなって、そこからは部屋の中だけの時間。この順番は、次の滞在でもたぶん変わりません。

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