埼玉県川越市の焼肉店「焼肉ハレトケ(Yakiniku Haretoke)」が、ホノルルのカピオラニ通りにあるルネッサンス・ホノルル・ホテル&スパの中にお店を出すそうです。10月21日付のハワイのニュースサイト Aloha State Daily によると、群馬県の上州和牛を牛一頭まるごと仕入れて、いろいろな部位を切り分けて出すお店になる予定とのこと。和牛は日本でふだんから食べている私たちですが、日本の焼肉屋さんがハワイでどんな品書きを並べるのかは気になって、記事を最後まで読みました。分かったことを順に並べておきます。
ニュースのあらまし
Aloha State Daily | Yakiniku Haretoke is opening in Honolulu
The Japanese yakiniku restaurant’s original location is in Kawagoe, Japan. Yakiniku Haretoke — expected to open this winter in the Renaissance Honolulu…
Aloha State Daily の食の担当記者が、招待取材で川越の本店を訪ねて、ホノルル店の中身を先取りして紹介した記事です。招待取材で書かれた記事なので、並んでいるのはいいところが中心だと思って読むのがよさそうです。
記事に出ていたホノルル店のおもな点は、次のとおりです。
- 場所はルネッサンス・ホノルル・ホテル&スパの中(1390 Kapiʻolani Blvd.)
- 開店はこの冬の見込み
- 席数は約65席(川越の本店は、個室も含めて約48席)
- 昼と夜の営業で、時間は午前11時〜午後11時の見込み。営業時間と値段はまだ決まっていない
- メニューは川越と似たものになる予定で、ホノルル店では野菜をハワイの地元のものにする(取材の時点ではメニューは未確定)
- 最新の案内はお店のInstagram(@yakinikuharetokehawaii)で
川越の本店は2023年に開いたお店です。店名の「ハレトケ」は、特別な日を表す「ハレ」と、ふだんの暮らしを表す「ケ」を合わせたもの。記念日にも、いつもの食事にも使ってもらえるお店にしたい、という思いがこもっているそうです。ハレとケは、お祭りや行事のような特別な日と、毎日の暮らしを分けて呼ぶ日本の昔からの言葉ですね。
群馬の上州和牛を、牛一頭まるごと
ホノルル店で料理長を務めるのは Masanori Tsuda さん、マネージャーは Rika Tsuda さん。お二人とも今は、ホノルルの Dell’s Kitchen & Bakery で働いているそうです。
お店の看板になるのが、群馬県で育てられた上州和牛。Masanori さんによると数の少ない牛で、群馬から直接買い付けて送ってもらう取り決めでハワイに届けるとのこと。記事では、ハワイで上州和牛を出すのはこのお店だけになる、と紹介されていました。
Masanori さんは「牛を一頭まるごと買って、鼻先からしっぽまで全部の部位を切り分けて出す。それがこの店の考え方」といった内容のコメントを出しています。味については「上州和牛は軽めの味だけれど、うま味はちゃんとある。脂がとても多い和牛は、ひと口で満足してしまうこともある。上州和牛は食べやすい」といった話でした。Rika さんも、脂と赤身のバランスがいい牛だと話しています。
脂の多い和牛はひと口で十分、というくだりを読み上げたら、奥さんが「それはそう」とすぐにうなずいていました。日本で和牛を食べていると分かる感覚なので、ハワイのお客さんにもそこから説明するんだなぁ、と少し面白く読みました。
寿司職人が魚をさばくように、牛を切り分ける
牛を一頭まるごと切り分ける作業を、Masanori さんは、ミシュランの星つきの寿司職人が魚を一匹さばくのにたとえていたそうです。脂を切り落としてから、それぞれの部位をさらに細かく分けていく、という手順です。Rika さんの話では、Masanori さんは焼肉ならではの特別な部位の切り分けを覚えないといけないのだとか。
もう一つ印象に残ったのが、Masanori さんの「今は焼肉屋さんがたくさんあるので、うちの店は特別なものにしないといけない」といった内容のひと言です。ホノルルにも、日本でおなじみの牛角が25周年の記念メニューを出していたように、焼肉のお店はいくつもあります。その中で、群馬の牛を一頭まるごと、という打ち出し方を選んだんですね。
女子ゴルフの会場にも出ていたキッチンカー
ホノルル店には、開店前からキッチンカーがあるそうです。ふだんは Dell’s Kitchen & Bakery に停めてあって、オアフのあちこちの催しに出て新しいお店を知ってもらっているとのこと。最近では、女子ゴルフのロッテ選手権(Lotte Championship presented by Hoakalei)の会場で、上州和牛の焼肉丼を出していたそうです。
川越のお店の品書きから、ホノルル店を想像する
ホノルル店のメニューは取材の時点でまだ決まっていませんでしたが、川越と似たものになる予定とのこと。記事に出ていた川越の本店の品書きを、表にまとめておきます。値段は記事に出ていなかったので載せていません。
| 種類 | 川越の本店で出しているもの(Aloha State Daily の記事による) |
|---|---|
| コース | 記事で紹介されていたのは「ハレトケ」と「ハレノヒ」の2つ(公式サイトにはほかに女子会プランもある)。どちらも特別な部位が入り、ハレノヒのほうが高く、海鮮や霜降りサーロインの大根おろし添えなどが入る |
| 牛肉の一品 | トモサンカク、カイノミ、霜降りカルビの焼きしゃぶ おろしポン酢ダレ、特選ロースの焼きしゃぶ 月見ダレ、カルビ、ヒレ、和牛タン塩 など |
| 海鮮・野菜 | エビ、イカ、ホタテ、焼きしいたけ |
| そのほか | キムチの盛り合わせ、牛骨のスープ |
| たれ | しょうゆとにんにくのたれ、生のレモンのたれ |
どの肉も手で切って、お客さんが自分で焼く形だそうです。たれは部位ごとにお店の人がおすすめを教えてくれて、たとえばシンシン(トモサンカクの近くの、数の少ないやわらかい部位)はしょうゆのたれ、和牛のタンはレモンのたれが合う、と Masanori さんは話していました。シンシンは Masanori さんがいちばん好きな部位だそうです。
表は川越の本店の品書きなので、ホノルル店でこれが全部並ぶかは分かりません。お酒は、ホノルル店では牛肉の部位に合わせて選んだ日本酒の一覧を用意する予定、と記事にありました。開店が近づいたら、お店のInstagramの案内で確かめるのが確実です。
薄切りを数秒あぶって卵黄に、という焼きしゃぶ
Rika さんがいちばん好きなのは、特選ロースの焼きしゃぶ。薄く切った肉を鉄板に数秒だけのせて、卵黄のたれにくぐらせて食べるそうです。「すき焼きみたいな食べ方なので、ハワイでも人気が出ると思う」といった内容を話していました。Masanori さんによると、カルビはみんなが好きで、川越のお店でいちばん人気なのは焼きしゃぶとのこと。
この卵黄のたれに、ホノルル店では日本の卵を使うそうです。Dell’s Kitchen & Bakery では、日本から入ってきた卵を売っているという話も出ていました。ちょうど、ホノルルの店頭でハワイ産の卵が1ダース平均10ドルを超えたという州のまとめを読んだところだったので、卵の話にはつい目が止まります。日本の卵がハワイでどんな値段になるのかは、記事には出ていませんでした。
焼きしゃぶのくだりを読んでいたら、奥さんが「卵につけるなら、それはもうすき焼きの最初のひと口だね」と言っていました。薄切りの肉に卵黄、と聞くと、日本で暮らしている我が家にはすっと味が浮かびます。ハワイのお客さんにとっては、こういうところが新鮮に映るのかもしれません。
お店はルネッサンス・ホノルルの中、アラモアナセンターの少し先
ルネッサンス・ホノルル・ホテル&スパは、カピオラニ通りにあるホテルです。同じホテルの中には、パウハナ(ハッピーアワー)をやっているレストラン「セラ」も入っています。ホテルの公式サイトでは、アラモアナセンターまで0.5マイル(約800メートル)と紹介されていました。
レンタカーを借りない私たちの場合、行くとしたら、ピンクトロリーでアラモアナセンターまで出て、そこから先をどうするか、という話になります。アラモアナまではよく行くのですが、そこから800メートルほど歩くとなると、夕方には少し遠く感じます。ワイキキから行きも帰りもUberかLyft、というのがいちばん楽そうです。
営業時間は、午前11時から午後11時の見込みと伝えられています。まだ決まった時間ではないので、行く前にお店の案内で確かめてください。途中に休みの時間があるかどうかは、記事には出ていませんでした。
焼肉を食べたい日の、我が家のいつもの形
ハワイで夫婦で「焼肉が食べたいね」となったとき、いちばんよくやるのは、アラモアナセンターのフードコートでヤミー・コリアンBBQのカルビプレートを買って帰る形です。味付けがしっかりしていて、副菜の野菜も選べて、部屋で開ければそのままビールのおつまみになる。焼く手間がないのも、出不精にはありがたいところです。
レストランは持ち帰りが中心で、お店で座って食べるために出かけることはあまり多くありません。部屋を出て飲みに行くのは、たいてい、そこでしか飲めないお酒がお得に楽しめるとき。テーブルで自分たちで焼いて、焼けたそばから食べる焼肉は、持ち帰りでは味わえない良さがあるのも分かってはいるのですが、晩酌の大半を部屋で過ごす我が家には、少し出番の少ない食べ方です。
日本酒も飲むので、ホノルル店で用意する予定という、牛肉の部位に合わせて選んだ日本酒の一覧の話には少し心が動きました。一覧の中身は、記事には出ていませんでした。
和牛は、日本ではふだんの食材
和牛は、私たちにとって日本でふだんから食べている食材です。スーパーで和牛を買ってきて、家で焼いて晩酌のおつまみにすることも普通にあります。
なので、群馬の和牛をはるばるハワイまで運んで出す、と聞くと、ハワイのお客さんには和牛がやっぱり特別に映るんだなぁ、と思います。日本でいうと、本場の食べ物を遠くからわざわざ取り寄せて食べるような感覚なのかもしれません。同じ牛肉でも、どこで食べるかで受け止め方がずいぶん変わるのは面白いところです。
まとめ
- 埼玉県川越市の「焼肉ハレトケ」が、ホノルルのルネッサンス・ホノルル・ホテル&スパの中にお店を出す予定
- 開店はこの冬の見込みで、営業時間は午前11時〜午後11時の見込み。営業時間と値段はまだ決まっていない
- 群馬の上州和牛を牛一頭まるごと仕入れて、いろいろな部位を出すお店になる予定
- 記事で紹介されていた川越の本店の品は、ハレトケ・ハレノヒの2つのコースと、いちばん人気の焼きしゃぶ・タン塩などの一品。ホノルル店では部位に合わせた日本酒の一覧も用意する予定
- 場所はアラモアナセンターから0.5マイルほど先。最新の案内はお店のInstagram(@yakinikuharetokehawaii)で
ここに書いたお店の中身は、10月21日付の Aloha State Daily の記事で確かめたものです。開店日や値段は、お店の案内が出てから改めて確かめてください。
もしアラモアナの先まで足をのばす日があったら、明るいうちの時間に焼きしゃぶを一皿と日本酒を一杯、くらいで覗いてみたいなぁと思います。それで足りなかったら、帰りにいつものカルビプレートを買って部屋で続きを、というのが我が家らしい一日の終わり方かもしれません。











