ANAが2026年10月29日、予約まわりのシステムを提供しているスペインのアマデウスに不正アクセスがあり、ANA便の予約情報に含まれる顧客の個人情報の一部が、外部から参照された形跡があると発表しました。前日にはJALも同じアマデウスの件で約9万2000人が対象と発表していて、「ANAはどうなんだろう」と思っていたところでした。私たちはハワイ行きの特典航空券も国内線もほぼANAで取っているので、他人事ではありません。ただ、ANAの方は影響範囲をまだ特定している途中です。分かっていることと、連絡を待つあいだに我が家で気をつけようと決めたことを書いておきます。
ニュースのあらまし
Amadeus社が提供する旅客サービスシステムへの不正アクセスについて|プレスリリース|ANAグループ企業情報
【ANA公式サイト】Amadeus社が提供する旅客サービスシステムへの不正アクセスについて
ANAの公式の告知に書かれているのは、次のとおりです。
- 旅客サービスシステム(予約や搭乗の手続きを動かすシステム)を提供するアマデウスから報告を受けた
- ANA便の予約情報に第三者からの不正アクセスがあり、お客さんの一部の個人情報が参照された形跡がある
- アマデウスと緊密に連携して、影響範囲の特定を急いでいる
- 詳細が確認でき次第、対象のお客さんに知らせる
ANAも顧客情報に不正アクセス 詳細は「精査中」=アマデウス問題
航空ニュースサイトのAviation Wireは、影響を受けた人数や参照された項目は精査中で、判明しだい公表する、とも伝えています。
つまり今の時点では、「ANAの予約情報も外から見られた形跡がある」というところまでで、誰が対象なのか、何が見られたのかはまだ分かりません。クレジットカードの情報やパスワードが含まれるかどうかも、この発表の時点では触れられていませんでした。
ANAのシステムまわりでいうと、今年の5月から6月にかけて、国内線と国際線の旅客サービスシステムを「アマデウス アルテア」に統合する移行作業をしていました(そのときは国内線で座席指定がしにくい時間帯が出る、という話でした)。
ANA国内線、システム移行で5/19〜6/9は座席指定しにくい時間帯が出る ― 予約直後に夫婦の横並び席を取る我が家は無風だった話ただ、今回の参照がいつの予約に関わるものなのかは、ANAの発表ではまだ出ていません。移行の時期と結びつけて考えるのは、続報を待ってからにしようと思います。
先に発表したJALは約9万2000人、項目まで出ています
ANAより1日早く、10月28日にJALとJTA(日本トランスオーシャン航空)が同じアマデウスの件を発表していました。こちらは中身がかなり細かく出ています。
JALとJTA、アマデウス不正アクセスで予約情報9.2万人対象 クレカやパスワード流出なし
JALは10月23日にアマデウスから報告を受けたとしています。対象は、2023年8月10日から2026年9月23日までのあいだに、JL便かNU便の予約記録を持っていた人の一部。この期間は「アマデウスのシステム上に予約情報が存在していた期間」で、予約した日や搭乗日のことではない、という説明でした。
| 対象 | 人数 | 参照された可能性がある項目 |
|---|---|---|
| 大半の人 | 約9万人 | 予約番号・氏名・搭乗日・搭乗区間・搭乗クラス |
| 一部の人 | 約2000人 | 上の項目に加えて、連絡先・パスポート番号・国籍・マイレージ番号・航空会社・便名・航空券番号・座席の情報など |
(JAL・JTAの発表を伝えたAviation WireとTRAICYの記事による)
JALによると、クレジットカード番号や各種パスワードの漏えいはなかったそうです。今のところ予約情報が悪用された事実も確認されていないとしています。対象の人には今後個別に連絡するとのことで、JALグループを装った不審なメールや電話、偽のサイトへの誘導に注意してほしいと呼びかけていました。
JALとJTA、約92,000人分の個人情報流出の可能性 アマデウスへの不正アクセス - TRAICY(トライシー)
日本航空(JAL)と日本トランスオーシャン航空(JTA)は、旅客サービスシステムの委託先であるアマデウスITグループのシステムが不正アクセスを受け、予約情報の一部が外部から参照された形跡があったと発表した。10月23日に […]
ANAの方も同じ項目が見られたのかどうかは、ANAの発表を待つしかありません。JALの数字をそのままANAに当てはめるのはやめておきます。
大韓航空とアシアナ航空も、同じ件で発表していました
アマデウスのシステムは、世界中のたくさんの航空会社が使っています。今回は韓国の大韓航空とアシアナ航空も、同じアマデウスの不正アクセスについて発表していました。
大韓航空とアシアナ、アマデウス不正アクセスで予約番号流出か
Aviation Wireによると、両社はアマデウスから現地時間の10月20日に正式な通知を受け、流出した情報に予約番号が含まれていたことを確認したそうです。対象と分かったお客さんにはメールで知らせ、ほかの項目は調べているところ、としていました。
同じ記事では、両社の発表として、
- アマデウスのシステムのアカウントに設定されたログインの認証情報を使った不正アクセスとみられる
- 起きた時期は2023年8月から2026年9月のあいだと推定され、正確な日時は調査中
という内容も伝えています。JALが示した対象期間とも重なる時期ですね。
ハワイ行きをANAで取る私たちが、まず気になったこと
我が家はハワイ行きの特典航空券を、ほぼ毎回ANAで取っています。成田から出るフライングホヌのプレミアムエコノミーで、夫婦二人の席をマイルで押さえるのがいつものやり方です。国内線もANAばかりなので、「予約情報の一部」と聞くと、対象に入っていてもおかしくないなぁと思いました。
一番気になったのは、どの項目なのか、という点です。JALの例でいうと、大半の人は予約番号・氏名・搭乗日・区間・クラスまでで、パスポート番号まで含まれていたのは一部の人でした。国際線の予約にはパスポートの情報を登録することがあるので、ANAの方でどこまでが対象になるのかは、続報をちゃんと読みたいところです。
とはいえ、今の時点で慌ててできることはあまりありません。ANAは対象の人に通知すると言っているので、まずはANAからの正式な連絡を待つ。そのうえで、待っているあいだに「引っかからないようにすること」を決めておこう、というのが夫婦で話した結論でした。
本物の予約番号が書かれたメールが来たら、信じてしまいそう
JALも大韓航空もアシアナ航空も、そろって不審なメールや連絡への注意を呼びかけています。私たちが一番こわいなと思ったのもここです。
もし予約番号や搭乗日、区間が外に出ていたとしたら、それを書き込んだ「それっぽいメール」が作れてしまうのかもしれません。自分が実際に乗った便の日付や行き先が書いてあったら、つい本物だと思ってリンクを押してしまいそうです。これは私たちの想像ですが、だからこそ、中身がもっともらしいメールほど一呼吸おこうと思いました。
我が家で決めたのは、シンプルな次の3つです。
- ANAを名乗るメールやSMSが来ても、本文のリンクは押さない。予約の確認はANAのアプリか、自分でブックマークしてあるANAのサイトから入る
- 「お詫びにマイルを差し上げます」「カード情報を再登録してください」のような、何かを入力させる連絡は、まず疑う
- 電話で予約番号やパスポートの番号を聞かれても、その場では答えない。こちらからANAの窓口にかけ直す
どれも特別なことではありませんが、ニュースが出た直後は、便乗した偽のメールが増えやすい時期だと思うので、改めて夫婦で確かめ合いました。
連絡を待つあいだに、やっておくこと
ほかに、待っているあいだにやっておけそうなことも並べておきます。
- カードの利用明細をいつもより気にして見る: 我が家の支払いはANAのVISAカードが中心です。ANAの告知にはカード情報についての記載がないので、見慣れない請求がないかは見ておきます
- マイレージの口座をのぞいておく: JALの一部の人ではマイレージ番号も対象でした。ANAのマイレージクラブにログインして、覚えのない動きがないかを見ておくと安心です
- パスワードの使い回しをしていないか確かめる: JALはパスワードの漏えいはなかったとしています。ANAの方はまだ分かりませんが、もし他のサイトと同じパスワードを使っているなら、この機会に変えておいてもいいと思います
ANAからの通知が来たら、そこに書かれた案内に沿って動くのが一番確実です。JALは問い合わせの窓口を発表していたので、ANAも続報のときに案内を出すのではないかと思っています。
まとめ
- ANAは2026年10月29日、アマデウスへの不正アクセスで、ANA便の予約情報に含まれる個人情報の一部に外部から参照された形跡があると発表した
- 影響範囲は特定を急いでいるところ。詳細が確認でき次第、対象の人に知らせるとしている
- 先に発表したJALは約9万2000人。そのうち約2000人はパスポート番号なども参照された可能性があり、クレジットカード番号とパスワードの漏えいはなかったとしている
- 大韓航空とアシアナ航空も、同じアマデウスの件で予約番号の流出を確認したと発表している
- 待っているあいだは、ANAを名乗るメールのリンクは押さず、アプリや自分のブックマークから確かめるのが安心
予約のたびにお世話になっているシステムの話なので、私たちも続報はきちんと追いかけるつもりです。この記事の内容は、ANAについては2026年10月29日の公式の告知とAviation Wireの報道、JAL・大韓航空・アシアナ航空については各社の発表を伝えた報道によるものです。











