ハワイ島マウナケアのアクセス道路に通行料・文化センター案 ― 昔ツアーで星空を見に登った私たちが、大切な山の管理について思うこと


ずいぶん昔の話ですが、初めてハワイ島に行ったとき、私たちはツアーに参加してマウナケアの山頂近くまで連れて行ってもらったことがあります。真っ暗な中で見た満天の星空と、そのまま夜明けまで待って見届けた日の出は、今でもよく覚えている思い出のひとつです。そんな懐かしい道について、通行料や文化センターを設ける管理案が議論されている、というニュースに目が留まりました。

Maunakea Access Road proposals include toll booth, cultural center | Honolulu Star-Advertiser

Maunakea Access Road proposals include toll booth, cultural center | Honolulu Star-Advertiser

Two years after the Hawaii Supreme Court ruled that the access road to the Maunakea summit had been illegally seized and designated as state property in 2018 by the state Department of Transportation, plans to manage it going forward are under discussion.

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ニュースのあらまし

きっかけは、2年ほど前のハワイ最高裁の判決でした。マウナケアの山頂へ続くアクセス道路のうち4マイルほどの区間が、ハワイアン・ホームランド局(DHHL、ハワイ先住民のための土地を管理する州の部署)の管理地であると確認されたんですね。それを受けて、この道をこれからどう管理していくか、地元で具体的な案が出てきた、というのが今回のお話です。

紹介されていたのは、DHHLの受益者にあたる団体からの二つの提案でした。

  • ひとつは文化センターを建てて、訓練を受けた文化的な見守り役を置き、地域や若い世代の育成にもつなげる案。アクセス料金で運営費の一部をまかなう考えも含まれています
  • もうひとつは、地元のツアー会社が示した案で、通行料所(トールブース)や駐車場、トイレ、ギフトショップなどを整え、天文や文化、環境保護のツアーを運営するもの。通行料や駐車料で運営していく形が想定されています

どちらも、目的として挙げているのは増えすぎた人の流れを整えること、文化的な配慮、そして自然の回復です。まだワーキンググループを立ち上げて話し合っていく段階で、料金や時期といった細かいところはこれから決まっていくようでした。

昔、ツアーで登ったマウナケアのこと

冒頭にも書いたとおり、私たちがマウナケアに行ったのは、まだハワイ島によく通っていた頃のことです。車を運転しない我が家なので、当時も自分たちで山道を上がったわけではなく、ツアーに申し込んで、山頂近くまで連れて行ってもらいました。標高が高くて空気の薄い場所ですし、道も途中から舗装されていない区間があると聞いていたので、慣れた方に任せてしまうのがいちばん安心だったんですよね。

着いた先で見上げた星空は、街の明かりがまったくないおかげで、それはもう見たことのない濃さでした。夜が明けていく時間の、雲の上に頭を出しているような静けさも、二人で長いこと黙って眺めていた記憶があります。ハワイ島の話は、ヒロの天文センターの中にあるレストランの記事 でも少し触れましたが、あの島は星や空とのつながりが深い土地なんだなぁと、あらためて思います。

大切にされている山だからこそ、管理や有料化は「なるほどねぇ」

こういう管理や有料化のニュースを聞くと、負担が増えるように感じる人もいるかもしれません。ただ、マウナケアに関して言えば、我が家はむしろ「なるほどねぇ」と受け止めました。

あの山は、ハワイの先住の方々にとってとても神聖で大切にされている場所だと聞いています。そこに世界中から人が集まってくるのですから、道や環境を守り、文化への敬意を保つための仕組みを整えていく、というのは筋の通った話だなぁと感じます。通行料や駐車場の整備も、あの場所を長く残していくためのものなら、私たちは違和感なく受け止められます。実際に行ってみると、トイレひとつ、駐車スペースひとつが、ああいう場所ではとてもありがたいものなんですよね。

山まで行かなくても、星空は案外近くにもある

とはいえ、正直に書くと、今の私たちはハワイ島にはここ数年ご無沙汰していて、滞在の中心はすっかりオアフ・ワイキキ周辺になっています。もう一度あの星空を見に行きたい気持ちはありつつ、めんどくさがりな二人なので、なかなか腰が上がらないというのが本当のところです。

その代わり、というわけでもないのですが、星空なら山まで登らなくても案外近くで楽しめたりもします。以前 ワイキキの屋上でやっている無料の星空観察会 のことを書きましたが、ああいう気軽な形も、夫婦のふだんの過ごし方にはちょうど合っています。マウナケアの濃い星空とは比べるべくもないのですが、部屋でお酒を片手に、少し夜空を見上げるくらいがいまの身の丈なんだろうなぁと思います。

あの道が、守られる形で残るなら

まとめると、今回の管理案は私たちの今の生活に直接ひびくものではありません。それでも、昔お世話になったあの道と、あそこで見た星空のことを思うと、大切に守られる形で残っていってほしいなぁと、静かに願う気持ちになりました。

いつかまた腰を上げてハワイ島に足を運べたら、そのときは整備された道を通って、もう一度あの星空を見上げてみたい。そう思える場所が、ちゃんと守られていくのはうれしいことです。

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