ユナイテッド航空が運賃を最大20%値上げ示唆。ハワイ線の現金購入組は相当キツい話


またしても航空運賃まわりのヘビーなニュースです。ユナイテッド航空のCEOスコット・カービー氏が、現地時間の4月22日、「ジェット燃料費の急騰を吸収するため、航空運賃を15〜20%程度引き上げる必要がある」と発言しました。

United Airlines says fares may need to rise up to 20% | Honolulu Star-Advertiser

United Airlines says fares may need to rise up to 20% | Honolulu Star-Advertiser

CHICAGO >> United Airlines CEO Scott Kirby said today ticket prices may need to rise by as much as 15% to 20% to offset a surge in jet fuel costs, signaling a significant test of consumers’ willingness to absorb higher fares as the industry grapples with volatile oil prices.

favicon
Honolulu Star-Advertiser

要点を整理するとこうです。

  • ユナイテッド航空はイールド(収益性)を15〜20%上げる必要があると表明。
  • 既に第1四半期後半に5回の運賃値上げと手荷物料金の引き上げを実施済み。
  • 第2四半期で燃料費上昇の40〜50%、第3四半期で70〜80%、第4四半期で85〜100%を運賃に転嫁する計画。
  • 現四半期のジェット燃料は1ガロンあたり約4.30ドルを想定しており、この水準が利益を圧迫。
  • 記事内にハワイ線など特定路線への言及はなし(ただし全社的な方針としての発言)。

数日前にANAとJALが5月1日から燃油サーチャージを緊急値上げする話を書いたばかりですが、構造的には完全に同じ話です。原油価格の高止まりが、ついに米系キャリアの運賃本体にまで波及してきたというフェーズに入った、というのが今回の発言の意味だと思います。

「米系には乗らないから関係ない」で終わらせられない理由

私たちはハワイ行きを基本的にANAのフライングホヌ(FLYING HONU)のプレミアムエコノミー、いわゆる「ホヌのプレエコ」で固定しています。ユナイテッド航空を自分たちで使う機会はほぼありません。なので第一印象は「あー、米系の話ね」でした。

ただ、ここで終わらせるのはちょっと早い気がしていて。

理由はシンプルで、ホノルル線はユナイテッド、デルタ、ハワイアン、アメリカン、ANA、JAL、ZIPAIRあたりが運賃競争を繰り広げるマーケットだからです。米系の主要プレイヤーが運賃を2割上げると、「他社だけ据え置き」というのは価格戦略的に続きにくい。サーチャージという裏チャンネルではすでに日系も引き上げているので、本体運賃まで含めると、ここ1〜2年のうちにハワイ線全体が一段高いレンジに移行すると考えた方がよさそうです。

現金で買う派は、これから結構キツい

今回のニュースで一番影響が大きいのは、たぶんハワイ往復を現金でパッと買ってきたタイプの人です。

円安・物価高でハワイの滞在費そのものが上がっている中、往復の航空券まで2割上がると、総旅行コストに対するインパクトがかなり大きい。「ハワイ5泊7日でざっくりこれくらい」という目安が、数年前と比べて別ゲームになってきている感覚があります。

特にハイシーズン(年末年始、お盆、GW)に短期で行くスタイルだと、運賃が一番高いタイミングでさらに20%上乗せされる世界線が普通にあり得るわけで、考えるだけでお腹が痛くなってきます。

マイル運用派はどうか。相対的には「少しマシ」

一方で、私たちのようにマイルで特典航空券を取る派からすると、今回の発言は悪いニュースだけではない気がしています。

特典航空券の必要マイル数は、運賃とは別のロジックで決まっています。例えばANAのハワイ線プレエコは、ローシーズンとハイシーズンで必要マイルに差はあるものの、「現金運賃が20%上がったから必要マイルも20%増やす」という単純な連動はしません(過去の改定は別軸で進んでいます)。

つまり、運賃値上げフェーズに入れば入るほど、「マイルで取った特典航空券の相対的な価値」は勝手に上がっていくということです。先日書いた燃油サーチャージ値上げの話は痛かったけれど、あれは現金購入組にも等しく降りかかる負担。今回の本体運賃値上げは、むしろ「現金で買う人 vs マイルで取る人」の差を広げる方向に効く話なんですよね。

もちろん「特典航空券が取れれば」の前提付きですが。ホヌのプレエコ2席を取るためにダイヤモンド会員のアドバンテージを維持しているので、ここだけは今後も死守するつもりです。

HGV民としても、結局「1回の滞在を長くする」に戻ってくる

航空券が高くなると、結論は結局これに戻ってきます。

  • 1回の往復コストを滞在日数で薄める
  • ハイシーズンを避けて、現金もマイルも安く済むタイミングを狙う

HGVで1ベッドルームを押さえて2〜3週間のロングステイ、というスタイルは、航空運賃が上がれば上がるほど相対的に有利になります。短期で弾丸に行くスタイルが最初にボディブローを受ける構造なのは、先日のサーチャージの話と同じです。

タイムシェアの管理費はかかるけれど、航空券がこれだけ上がってくる局面だと「1回の渡航の固定費(燃油サーチャージ + 本体運賃の値上がり分)をどれだけ日割りで薄められるか」が効いてきて、長く滞在できる仕組みを持っている意味が地味に増してきた感じがあります。

結論:値上げラッシュは止まらない。動かせるのは「滞在日数」と「時期」

ANA・JALの燃油サーチャージ緊急改定、ユナイテッドの本体運賃15〜20%値上げ宣言。ここ数日のニュースを並べると、航空業界全体が明確に値上げフェーズに入ったことが見えてきます。ジェット燃料の単価が劇的に下がらない限り、この流れは続きそうです。

私たちが動かせるのは、やっぱり2つだけ。

  • 1回のハワイ滞在をできるだけ長くして、往復コストを日割りで薄める
  • ローマイル・ロー運賃のシーズンを選んで、ピークを外す

このあたりは値上げが続いてもブレない方針なので、淡々と続けていく感じになりそうです。結局、窓を全開にしたホクラニの部屋で、ロングスドラッグスで買ってきたビッグウェーブ ゴールデンエールを飲みながら「まあ、日割りで考えれば許容範囲か」と落ち着けるのが、いちばん精神衛生にいい気がしています。

Share on

出不精夫婦

出不精夫婦

ハワイの最新ニュースやマイル攻略、お得なホテル情報を発信中。飛行機やホテル選びも、極力「疲れない」効率を重視した旅行スタイルを追求しています!