ハワイ最古の菓子メーカー「メヌヘネ・マック」が母の日で店じまい ― 手作業の老舗が消えるニュースを、ロングスの棚を思い浮かべながら


ハワイで一番古い菓子メーカー、1939年創業のメヌヘネ・マック(Menehune Mac)が店じまいするというニュース。チョコレートをまとったマカダミアナッツが看板商品で、「日本人のお菓子通(connoisseur)に特に好まれていた」と紹介されている老舗です。製造はずっと手作業で、職人さんを集めるのが難しくなり、最後は採算が合わなくなったとのこと。残っている在庫は2026年の母の日(5月10日)までに無くなる見込みだそうで、ロングスやABCストアの棚で時々目にしてきた身としては、ちょっと寂しいニュースだなぁと感じます。

ニュースのあらまし

Off the news: Sweet goodbye to beloved confectioner | Honolulu Star-Advertiser

Off the news: Sweet goodbye to beloved confectioner | Honolulu Star-Advertiser

A hui hou, Menehune Mac. The candy maker, founded in 1939, had been Hawaii’s oldest manufacturer, known for its quality product and prized, particularly, by Japanese candy connoisseurs. However, the chocolate- macadamia nut candies were hand-scooped, making them labor-intensive. Workers became hard to find, and in the end, owners said the operation no longer penciled out.

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報道によると、メヌヘネ・マックは1939年創業のハワイ最古の菓子メーカーで、長年にわたってチョコレートでくるんだマカダミアナッツを製造してきました。看板商品は手作業で一粒ずつディッピングしていたそうで、品質の高さで知られた一方、労働集約型(labor-intensive)の生産スタイルゆえに人手不足の影響を強く受けたとのこと。「働き手が集まりにくくなり、最終的にオーナー側がもう採算が合わないと判断した」と書かれています。

最後の在庫はカリヒにある工場(姉妹ブランドのハワイアン・チップ・カンパニーに隣接)で買えるそうですが、母の日までには売り切れる見込み。実際、姉妹ブランドの公式サイトに飛んでみると、メヌヘネ・マックのコレクションページには「While this chapter comes to a close…(この章は幕を閉じますが…)」という文言とともに商品が並んでいない状態で、製造終了が確定しているのが伝わってきます。

自分たちは買い手ではないけれど、棚にあるのは知っている存在

正直に書くと、私たち夫婦はメヌヘネ・マックを自分たちのおやつとして買い込んできた、というほどのファンではありません。ワイキキでの滞在は基本的に部屋飲みベースで、ロングスドラッグスやワイキキマーケット、ABCストアでビールやワイン、ポケなどの「晩酌のおつまみ」を中心に買って帰るスタイルなので、チョコマカダミアナッツのような甘いお菓子は普段あまりカゴに入りません。

ただ、それでも棚に並んでいるのを何度も見かけてきた銘柄ではあります。ハワイのスーパーやドラッグストアの「お土産コーナー」を歩いていると、ハワイアンホースト、マウナロア、ビッグアイランド・キャンディーズあたりに混じって、メヌヘネ・マックのパッケージが当たり前のように並んでいた記憶があります。買わないまでも、ハワイの菓子ブランドの選択肢の一つとして、視界の隅にずっといた存在、という感じですね。

それが90年近い歴史を経て、静かに製造を終える。観光客向けの大量生産品とは違って、ずっと手作業で同じ品質を保ってきた職人気質のブランドが、現代のハワイの人手不足の波に押されて店じまいする、というのは、出来事として受け止めると割と重い話だなぁと感じます。

ハワイの「物価高」と「人件費」がじわじわ地続きで効いている

このニュースを読んで一つ思ったのは、ハワイの食まわりで起きている色々なニュースが、結局は同じ根っこから出ているということです。

最近、ハワイ関連で続いているニュースを並べてみます。

  • ワイキキのチェーン店でメニューが少し縮小されたり、サイズが変わったり
  • マウイ郡で下水道料金が9%値上げ
  • 老舗ビュッフェの閉店
  • そして今回、1939年創業の手作業菓子メーカーの製造終了

どれもバラバラのニュースに見えるんですが、共通して「人件費が上がっている」「人を集めにくい」「コストを商品価格に乗せきれない」という構造が背景にあります。観光客が払える価格と、現地で人を雇って手作業で物を作る原価のバランスが、年々シビアになっていく。その中でも特に「労働集約型」のビジネスは真っ先に影響を受ける、という流れですね。

メヌヘネ・マックは「手作業を最後までやめなかった」結果として品質を保ち続けてきたわけで、その姿勢自体は素直にすごいことだと思います。ただ、それを支える働き手と、それを買い支える消費の規模が、現代のハワイでは細くなってしまった、ということなんでしょうね。

自分たちのワイキキ滞在では何が変わるか

では、自分たちの普段のワイキキ滞在に直接影響があるかというと、正直なところ大きな影響はありません。先ほど書いた通り、私たちはチョコマカダミアナッツを「自分用のおやつ」として箱買いするタイプではなく、ロングスではボトルワイン4本まとめ買いで15%オフを活用してケンダル・ジャクソンの白ワインを仕込んだり、コナブリューイングのビッグウェーブ・ゴールデンエールをまとめ買いするのが主目的なので、お菓子コーナーは横目で通り過ぎる程度。

ただ、これが「自分たちのお気に入りメニュー」が消える系のニュースだったら、もっと真剣にダメージを受けたと思います。たとえば、HIバーガーのバーガー+フライドポテト+チリ(豆なし)の三点セットが終売になったり、Siam Squareのフライドライスやグリーンカレーが定番から外れたり、Tim Ho Wanのハッピーアワーがテイクアウトに適用されなくなったり……というニュースだったら、棚のお菓子を眺めるどころではない、わが家の食卓に直撃する話になっていたはずです。

ハワイで愛している食事が「店」より「店の特定の一品」単位で形成されている身としては、「店全体が消えるより、特定のメニューが終売になる方がよっぽど他人事じゃない」という感覚があります。今回のメヌヘネ・マックは「店全体」が消えるパターンですが、自分たちの定番に直撃ではないので、寂しさは感じつつも生活の動線は大きくは変わらない、というのが本音です。

母の日までにロングスの棚で見かけたら、一度試してみる

それでも、せっかく90年近く続いた老舗が静かに幕を下ろすタイミングなので、もし次のハワイ滞在中にロングスやABCストアの棚で見かけたら、一度くらい買って試してみようかなと思っています。日本のお菓子愛好家に評価されてきたハワイの手作りチョコマカダミアナッツが、どんな仕上がりだったのか。記録として一度味わっておくのは、滞在の楽しみの一つになりそうです。

母の日(2026年5月10日)が在庫消化の目安ということなので、5月上旬までにワイキキにいる人は、ロングスやABC、ワイキキマーケットの棚を少し丁寧に見てみる価値はあると思います。出会えるかどうかは在庫次第ですが、こういう「最後の一箱」に出会えるのは、ハワイ滞在ならではのちょっとした体験になりそうです。

おわりに

ハワイ最古の菓子メーカー、メヌヘネ・マックの店じまいは、「ハワイの手作業文化」と「現代のハワイの人手不足」がぶつかった結果のニュースだなぁと感じます。観光客の自分たちは旅先のスーパーの棚で時々眺める程度の関わり方でしたが、それでも1939年から積み重ねられてきた90年近い歴史が一つ閉じるのは、ハワイの食文化全体としては地味に大きな出来事ですね。

私たち夫婦の普段のワイキキ滞在では、引き続きロングスの15%オフでワインをまとめ買いし、コナブリューイングのIPAをひとケース確保し、HIバーガーやSiam Square、Tim Ho Wanのテイクアウトを楽しむ、という日常は変わりません。ただ、次の滞在でロングスやABCストアの棚を歩く時、「あ、あそこにあったメヌヘネ・マックは、もう棚から消えているんだなぁ」と少し意識する目線が増えると思います。

ハワイで時々こうやって静かに消えていく老舗があり、その代わりに新しい店やメニューも生まれてくる。変わり続けるハワイの食まわりを、棚の前で立ち止まって眺めるのも、出不精スタイルの滞在の楽しみ方の一つかもしれません。

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