ハワイGreen Fee使い道再設計、議会が約40%カット ― 滞在者として観光税を払う側の私たちが眺める話


ハワイの新しい観光税「Green Fee」(2026年1月1日施行)の使い道について、州議会がAdvisory Council推薦のプロジェクト約90件のうち約40%(5,100万ドル相当)をカットまたは置き換え、独自に約20プロジェクトを追加した、というニュース。総予算は1億2,900万ドル(2026年下半期と次会計年度分)。観光税を払う滞在者として、ハワイの自然・観光体験への投資の方向性が議会の手で再設計される動きを、観察軸で読み入りました。

ニュースのあらまし

Proposed Hawaii ‘Green Fee’ projects overhauled again | Honolulu Star-Advertiser

Proposed Hawaii ‘Green Fee’ projects overhauled again | Honolulu Star-Advertiser

State spending gatekeepers at the Legislature have put a big stamp on Hawaii’s first batch “Green Fee” projects to be funded by a new tourism impact fee, shunting about 40% of recommendations from an advisory council.

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Honolulu Star-Advertiser

Green Feeの基本情報と今回の変更点を整理すると:

  • Green Feeの仕組み: ハワイの宿泊税(Transient Accommodations Tax)の引き上げで生成される収益を、自然資源保護・災害対策・観光体験向上に充てるプログラム
  • 施行: 2026年1月1日から
  • 年間追加税収予測: 約8,700万ドル(州租税局)
  • 今回の予算枠: 1億2,900万ドル(2026年下半期+次会計年度)
  • 議会の主な動き:
    • Advisory Council推薦約90プロジェクトのうち約40%(5,100万ドル相当)をカットまたは置き換え
    • 約20プロジェクトを州議員らが追加
    • 例: 浜辺復興予算は400万ドル → 100万ドルに削減
  • 追加された主なプロジェクト: 牛殺処理場(25万ドル)、飼料乾燥施設(120万ドル)、ハワイ大学バイオセキュリティ施設(370万ドル)
  • 削除された主なプロジェクト: コミュニティ観光教育・管理事業(760万ドル)、ハワイ侵略種評議会(200万ドル)、キューレ環礁生態復興拠点(65万ドル)
  • 関係者: ジョッシュ・グリーン知事、クリス・トッド下院議員(ヒロ地区)、ドノバン・デラクルス上院議員(ミリラニ地区)、Advisory Council議長ジェフ・ミクリナ氏(Climate Hawai’i代表)、参加議員30名、Council規模10名

Advisory Councilが推薦したプロジェクトのうち、観光税の本来の趣旨「自然資源保護・観光体験向上」から外れる(と指摘される)約20件が議会で追加されたことについて、いくつかの方向性の議論が続いているようです。

滞在者として観光税を払う側、というポジション

私たちのハワイ滞在はHGVのホクラニ周辺・歩ける範囲で完結する効率主義スタイルで、宿泊先はホクラニ等のヒルトン系。HGVのタイムシェア運用とはいえ、滞在中の宿泊にはハワイ州のTAT(宿泊税)が課されているので、Green Feeの引き上げ分も実質的に滞在者として払う側に回っている、という構図です。

なので、このニュースは「自分たちが払った税金が、ハワイのどこにどう使われるか」というテーマでもあります。サンゴ礁修復プロジェクト(5/2に書いたDLNR×HTAの取り組み)のような自然資源保護の流れも、もとを辿ればこういうGreen Fee系の財源と連動している部分が含まれる構造。観光客が払うお金が、ハワイの自然と観光体験の長期維持に還流する仕組みは、滞在者の立場としても歓迎できる枠組みだなぁと感じます。

ただし、その使い道の決定プロセスは地元の議会・行政・Council・住民の間の議論に委ねられている話なので、私たちが「このプロジェクトは残すべき」「これは削るべき」と論評する立場にはありません。方向性の議論はハワイの当事者にお任せするのが筋です。

浜辺復興の削減と、農業・畜産プロジェクトの追加

事実として読みやすかったのが、浜辺復興予算が400万ドル→100万ドルに削減される一方で、牛殺処理場・飼料乾燥施設・大学バイオセキュリティ施設といった農業・畜産インフラ系のプロジェクトが議会主導で追加された点。

観光客視点では「Green Feeが観光体験(浜辺・サンゴ礁・トレイル等)に直結する自然資源保護に使われる」のがイメージに近いですが、議会の判断としては「ハワイの食料安全保障・農業基盤も観光産業を支える土台」という考え方があるのかもしれません。これは記事を読んだ私たちの推測なので、実際の議論の中身までは追いきれていませんが、農業土地保護法案(4/30に書いたTokuda議員のFarmland for Farmers Act)とも文脈的には繋がる動きとして、観察軸では興味深い流れです。

私たちのハワイ滞在中の食生活も、ターゲットでセロリ、ワイキキマーケットでブロッコリースプラウト、ABCストアでテイクアウトポケといったローカル食材に支えられているので、農業・畜産インフラへの投資は自分たちの食卓の上流にも繋がる話、というのは認識しておきたいなぁと思いました。

ハワイ観光経済シリーズの中での位置づけ

ここ数日間、ハワイの観光経済まわりのニュースが続いています:

  • 5/1: Kona-lowストームでハワイ全土に$325Mの観光損失
  • 5/2: DLNR×HTAがオアフ南岸でサンゴ礁修復プロジェクト開始
  • 5/3(本記事): Green Feeの使い道を議会が40%再設計
  • 4/30: Tokuda議員の農業土地保護法案

これらをまとめて見ると、「ハワイの観光経済を支える土台(自然・食・地域経済)に、税金・補助金・法制度がどう投じられるか」というテーマで、ハワイの足元が動いているのが分かります。私たち滞在者は直接的な意思決定には関わりませんが、滞在のたびに払う税金や、滞在中に消費する食材・サービスを通じて、こういう構造の一部に確実に組み込まれている存在。

「ハワイで歩ける範囲で部屋飲みする」だけのスタイルでも、その部屋飲みのビールやポケが届く流通の上流には、Green Feeの使い道のような議論が確かに存在している、という地味な気付きが今回のニュースの読みどころでした。

おわりに

Green Feeの使い道再設計は議会の動きとして進行中。私たち滞在者は、観光税を払う側として「払った税金がハワイの自然と地域経済の長期維持に還流する仕組みが回り続けてくれること」を願いつつ、地元の議論には立ち入らない立場で観察を続けたいと思います。

次回のワイキキ滞在でも、いつもどおりホクラニで部屋飲み、ロングスドラッグスでKendall-Jacksonと$10ボトル、ワイキキマーケットの野菜でサラダ生活、というスタイルを淡々と続けながら、その背景でハワイの観光経済の使い道が動いている流れに、地味に思いを馳せていきたいなぁと感じる一報でした。

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出不精夫婦

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