Tamashiro Market 85年で閉店、4代続いた生魚・ポケ専門店 ― ワイキキ中心派は未訪だったけど、ハワイの食文化のレイヤーが薄くなる話


ホノルル・カパラマの老舗鮮魚店Tamashiro Marketが、85年の営業に幕を閉じたというニュース。1941年ヒロ創業、1947年ホノルルへ移転、4代にわたる家族経営の生魚・ポケ・ロブスター・ローカル魚の専門店。私たちのワイキキ中心+歩ける範囲スタイルでは未訪のままでしたが、ハワイのポケ文化を地味に支えてきたレイヤーがひとつ薄くなる話として読み入りました。

ニュースのあらまし

Tamashiro Market bids aloha to customers after 85 years | Honolulu Star-Advertiser

Tamashiro Market bids aloha to customers after 85 years | Honolulu Star-Advertiser

Tamashiro Market’s last day Thursday after an 85-year run was bittersweet, not just for the owners and employees, but for generations of customers who frequented the iconic fresh seafood store in Kapalama.

favicon
Honolulu Star-Advertiser

Tamashiro Marketの基本情報をざっくり整理すると:

  • 創業: 1941年5月1日(ヒロ) → 1947年6月11日にホノルル現在地へ移転
  • 所在地: 802 N. King St.(カパラマ地区、カウマカピリ教会対面)
  • 業態: 生魚・シーフード専門店
  • 主な扱い商品: 生魚、ポケ、ロブスター、ローカル魚(アクレ、オナガ、アヒ等)
  • 経営: 4代続く家族経営
    • 初代: 玉城重言・良子夫妻(沖縄出身農家)
    • 二代目: ウォルター・タマシロ(シーフード専門化を推進)
    • 現経営: サイラス・タマシロ(72歳)、ガイ・タマシロ
  • 従業員: 50年勤続の方もいる長期雇用体制

孫のアンナライスさん(36歳、アプリ設計者)も家業に関わっていて、複数世代にわたるお客さんが「85年間の社会への貢献」「鮮度と品質が素晴らしい」と感謝の声を寄せていたとのこと。閉店の具体的な理由は記事に明示されていませんが、4代目の年齢と長年の労働を考えると、家族の判断としての引退という流れなのかもしれません。

私たちは「ワイキキ歩ける範囲」スタイルなので未訪のまま

正直に書くと、私たちのハワイ滞在はホクラニ周辺の歩ける範囲で完結する効率主義スタイルで、カパラマ地区まで足を伸ばすことは現状の旅程の組み方では出てきませんでした。Tamashiro Marketも、名前と評判は耳にしたことがあるくらいの存在で、実際にお店に立ち寄ったことはない、というのが正直なところです。

私たちが普段ハワイで食べているポケは、ABCストアの棚で買って部屋でビールのお供にIsland Vintage Coffeeのスパイシー醤油ポケをテイクアウトPoke & Boxのワンコインボウル、といったあたりが定番ローテ。テイクアウトで部屋飲みに合わせるのが一番落ち着くスタイルなので、生魚を買って自分でポケを作るタイプのお店は、出不精スタイルだとそもそも縁遠いところがありました。

これは「Tamashiro Marketに価値を感じない」という話ではなく、「自分で調理しない側」(philosophy: ステーキも焼かない、フライパンの出番は冷めたフライドポテトを温め直すくらい)としての旅のリズムに、生魚購入は組み込みにくい、という事実ベースの距離感です。85年も続いた老舗には、何度も足を運んだ方々の重なる思い出があるはずで、そういう関係性の厚みは私たちには持ちようがなかった、というのも正直に認めておきたいところです。

それでも、ハワイのポケ文化のレイヤーが薄くなる感覚

Tamashiro Marketのような生魚専門店がハワイの食シーンで担ってきたのは、観光客向けのポケテイクアウト店とは少し違うレイヤーの仕事だと思います。地元の家庭が日常的に新鮮な魚を買い、自宅でポケを作って食卓に並べる、というハワイのローカルな食生活そのものを支えてきた拠点。

私たちのようなテイクアウト派は、ある意味でこういう拠点が地域に存在していることの恩恵を、間接的に受けてきた側です。生魚の流通や鮮度の基準、ポケの品質感のような無形の文化は、こういう老舗が長年積み上げてきた土台の上に成り立っているもの。Tamashiro Marketが消えた後も、すぐにポケが食べられなくなるわけではないですが、ハワイの食文化の厚みのうちのひとつのレイヤーが薄くなる、という感覚は持っておきたいなぁと感じます。

4月末のMenehune Mac(1939年創業、ハワイ最古の菓子メーカー)製造終了に続いて、85年続いた生魚専門店の閉店という流れは、ハワイの老舗文化が世代交代の大きな波を受けている時期なのかもしれません。

沖縄系の家族経営という共通点も気になった

ファクトとして気になったのが、Tamashiro Marketの初代玉城重言・良子夫妻が沖縄出身の農家だったという点。ハワイの食シーンには沖縄系移民の家族経営が長年にわたって深く関わっていて、ABCストアの棚に並ぶスパムむすびや、ロコモコのソースの濃厚な甘辛さの中にも、その文化的なルーツが流れていると感じることがあります。

私たち自身は沖縄ローテで那覇にも年5〜6回通っているので、沖縄出身の方が80年以上前にハワイで起業して4代続けてきた、という時間の厚みには、地味に重みを感じる話でした。

おわりに

Tamashiro Marketは2026年5月1日(木)が最終営業日。85年の営業に4代の家族と50年勤続の従業員、複数世代の常連客が関わってきた老舗の引退ニュースは、ワイキキ中心派の私たちにも静かに響くものがありました。

次回のワイキキ滞在では、いつもどおりABCストアやIsland Vintageでテイクアウトのポケを買って部屋飲み、というスタイルで楽しむ予定ですが、その背景にあったハワイのポケ文化のレイヤーがひとつ薄くなったことを、頭の片隅に置きながら手に取りたいなぁと思いました。

Share on

出不精夫婦

出不精夫婦

ハワイの最新ニュースやマイル攻略、お得なホテル情報を発信中。飛行機やホテル選びも、極力「疲れない」効率を重視した旅行スタイルを追求しています!

人気記事

新着記事